カラバオカップ決勝はPK戦の末、チェルシーが惜敗。ケパ投入の決断についてトゥヘル監督が言及

カラバオカップ決勝はPK戦の末、チェルシーが惜敗。ケパ投入の決断についてトゥヘル監督が言及

2022年2月27日(日本時間28日)に、カラバオカップ決勝がウェンブリーで行われ、チェルシーはリヴァプールと対戦。0対0で延長に入り、そこでも決着がつかず、PK戦に突入。結果は10対11、最後はゴールキーパーのケパが失敗し、チェルシーは準優勝で、この大会の幕を閉じた。

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チェルシーのスターティングメンバーは、メンディ(ケパ、延長後半15分~)、チャロバー、シウバ、リュディガー、アスピリクエタ(ジェームズ、後半12分~)、カンテ、コバチッチ(ジョルジーニョ、延長後半開始~)、アロンソ、マウント(ヴェルナー、後半29分~)、プリシッチ(ルカク、後半29分~)、ハヴァーツでフォーメーションは3-4-3。なお、チルウェルは怪我のため欠場となった。

試合開始から、チェルシーはマウント、プリシッチ、ハヴァーツの前線3人が積極的にプレスを行い、前半6分、アスピリクエタが右サイドからグラウンダーのクロスをプリシッチに送り、それを左足で合わせるが、ケレハーにセーブされてしまう。その後は、徐々にリヴァプールペースとなり、前半30分にはケイタのミドルシュートをメンディがセーブするが、そのこぼれ球に反応したマネが左足でシュート。しかし、再度メンディがセーブし、前半を0対0で終える。

そして後半4分には、チェルシーに大きなチャンスが巡ってくる。プリシッチが浮き球のスルーパスを出すと、それに反応したマウントがケレハーと1対1の局面となり、シュートを放つが、右ポストに当たり得点チャンスを逃してしまった。

その後は前半と同じような展開となり、リヴァプールがペースを握りチェルシーのゴールマウスを脅かすが、メンディの好セーブもあり、無失点に凌いでいく。一方、攻撃面では後半29分にルカク、ヴェルナーを投入するが、得点チャンスを創出することができず、スコアレスで延長戦に突入する。

チェルシーは延長前半8分に、チャロバーが中盤でボールを奪ってルカクにスルーパス。ルカクは左足を振り抜きネットを揺らすが、オフサイド判定により得点は認められず。その後、両者共に決定的なチャンスはなく、延長後半15分にPK戦に備えて、チェルシーはメンディを下げてケパを投入した。

PK戦では、10人目まで両チームともに成功し、11人目のキッカーはゴールキーパーに。先行のリヴァプールはケレハーが決めたが、ケパがゴールマウスを外してしまい、10対11でチェルシーは惜敗。2019年にもマンチェスターシティにPKで敗戦しており、チェルシーは悔しい形でリーグカップのタイトルを逃してしまった。試合後、トゥヘル監督は、

「まず相手のクオリティを受け入れなければならないし、おそらくヨーロッパで今最も危険な攻撃陣で、個々のクオリティが高く、高いリズムでプレーしている。だから、このレベルでこのように守ることができたことは、私にとって大きな誇りだ。勝つためには少しの運、少しの勢いが必要だった。ルカクのゴールが無効になったラインを見ると、ちょっと奇妙なラインが引かれていて、これがオフサイドという判断になった、ただそれだけなんだ。チームのパフォーマンスにはとても満足している。良いところがたくさんあった。みんなには、このことで眠れないようなことがあってはいけないと言った。インテンシティに溢れた面白いサッカーの試合だったし、素晴らしいものだったよ」

と負けはしたが、選手たちのパフォーマンスを賞賛し、前を向いてほしいと話した。またケパについては、

「もちろん彼にとっては悪いことだが、非難されることはない。前回のPK戦の時と同じように、ケパは日々選手たちとトレーニングをしているので、このような判断をした。ケパがどれだけ優れているかは、選手たちも知っている。もちろん、メンディをピッチに残していたら、どうなっていたかはわからない。しかし、決断を下した私の責任だし、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともある。でも、これがサッカーの監督としての人生。選手起用で、誰かが責任を取らなければならないとしたら、それは絶対に私の責任であり、もちろん私が責任を取る」

と選手起用の決断について、自身の思いを話した。また、ケパは自身のSNSを通じてファンにこう伝えた。

「落ちることもあれば、上がることもある。大会を通して貢献できていたと思ったんだが、がっかりしている」

と悔しい気持ちを発信した。今シーズン3つ目のタイトルを獲得することはできなかったが、トゥヘル監督が話したように、選手たちは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。敗戦を引きずることなく、次の戦いに備えてほしい。