後半ATにシェフィールドUに追いつかれてドローとなったチェルシー。下位チームに勝点を落としている理由は?

後半ATにシェフィールドUに追いつかれてドローとなったチェルシー。下位チームに勝点を落としている理由は?

2024年4月7日に、2023-24シーズンのプレミアリーグ30試合目が行われ、チェルシーはアウェイでシェフィールドユナイテッド(20位)と対戦。結果は、2対2の引き分けに終わった。

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スターティングメンバー:ペトロヴィッチ、ディサシ、シウバ、チャロバー、ククレジャ、カイセド、フェルナンデス、ギャラガー、パルマー、マドゥエケ、ジャクソンでフォーメーションは4-2-3-1。

サブメンバー:ベッティネッリ、シャーマン-ロウ、ギルクリスト、バディアシル、カサデイ、チュクエメカ、スターリング、ムドリク、ワシントン。

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【前半11分・チェルシーゴール(シウバ)

ギャラガーの右コーナーキックのチャンスから、ボックス中央に走り込んだチアゴ・シウバが右足でゴール左隅にシュートを流し込み先制。2月13日のクリスタルパレス戦以来の出場となったシウバが、シーズン4得点目を記録した。

【前半32分・シェフィールドUゴール】

得点以降シェフィールドUが前線からボールを奪いにきたことで、チェルシーは後手に回る展開に。その中で、ハメルのスルーパスがボックス右深くまで駆け上がったボーグルに渡ると、クロスと見せかけて角度のないところから、ダイレクトシュートを打たれる。ペトロヴィッチはクロスがくると予想してしまい、左足に当てるだけで精一杯。ボールはゴールネットを揺らし、同点に追いつかれて前半を終える。

【後半21分・チェルシーゴール(マドゥエケ)

中盤でのボール奪取から素早くボールをつなぐと、パルマーのパスを右サイドで受けたマドゥエケがドリブルでボックス右から侵入。カットインから左足を振り抜くと、相手ゴールキーパーの逆をつき、勝ち越しに成功する。

【後半45分+3分・シェフィールドUゴール】

チェルシーは93分にジャクソンとククレジャを下げ、カサデイとバディアシルを投入。守備を固めようとするが、この交代が仇に…。

ロングボールを入れられると、ククレジャのいなくなった左サイドのペナルティエリアに侵入を許す。交代で変わったカサデイがボールを奪えず、そこから後ろにパスを出され、クロスをあげられてしまう。そして、そのこぼれ球をペナルティアーク手前のハメルが弾き返すと、ボックス内のアーチャーに頭で繋がれ、ゴール前にドフリーで抜け出したマクバーニーに流し込まれ、ロスタイムに失点。攻撃陣を下げたチェルシーは、その後何もできず試合終了。

【まとめ】

チェルシーは、わずかシュート6本(枠内3本)と苦戦。逆にシュート11本を打たれてしまうなど、チーム全員のパフォーマンスが明らかに悪かった。チーム順位を上げるため、絶対に必要だった勝利を残念ながら落とす結果となった。

【試合後のポチェッティーノ監督】

位チームに勝点を落としている理由

「最後の数分で失点すると、この瞬間に勝たなければいけなかったのにと、いつも失望と悔しさを感じる。しかし、さまざまな事情で失点し、結局は引き分けに終わった。 引き分けを手にした今、これは妥当な結果だとも言いたい。試合を分析すれば、支配率もポゼッションもあったのに、十分な創造ができなかった。 それが一番辛い状況。

さまざまな理由で、私たちはこのようなタイプの試合(下位チーム)で戦うのに苦労している。私たちは得点し、より良くなり、コントロール下にあったのに、このような状況で失点してしまった。 競争力が足りていないし、私たちはとてもだらしなく、ピッチ上で相手をリスペクトしないようになってしまった」

ロセスの期間は長期と考える

「私たちはたくさん話し合ってきている。いろいろな面でね。新しいチームなのでプロフィールの組み合わせを学んでいるが、それは魔法のようなものではない。プロジェクトは3〜5年の話。今、プレミアリーグでいい結果を出していても、FAカップの準決勝に進出していても、最初からいいポジションにいたわけではない。だからこそ、チーム作りのプロセスには常に時間がかかる。

私たちはこのような問題を受け入れ、取り組み、解決する必要がある。 シーズンが終われば、常にチームと自分たちに足りないものを分析し、今見ているものを提供できる能力を持った選手を加え、次のシーズンに向けて向上させなくてはいけない」

ルマーの交代は怪我?

「いや、怪我はしていない。 彼は疲れていたと思う。 私の感覚では疲れていたから交代させた。チュクエメカもその仕事をこなせる10番だからね。我々はパルマーに満足している。 だが彼はマンチェスターユナイテッド戦でノックをしていて、いつもより疲れていた。 少し休養を与え、将来的な問題を回避したかった」

ウバの契約更新は?

「現時点では、選手の将来について話をしていない。 もちろん、彼は私たちが話し合うべき選手の一人。しかし今のところ、何もない。現時点では、話し合っていないんだ」

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【今後の試合と感想】

リーグ30試合12勝8分10敗で9位のチェルシー。順位は浮上したが、6位のマンチェスターユナイテッドとは5差。5位のアストンヴィラとは16差となっている。前節のマンチェスターユナイテッド戦では劇的な勝利をあげ、チームが勢いに乗ると思われたが…最下位相手に勝点1しか獲得できなかった。

守備面では、シウバが先発するも7試合連続で2失点以上を喫してしまった。その要因としては、やはりフェルナンデス、カイセド、ギャラガーの3人がフル稼働し、日程が厳しくなると中盤が機能しなくなることだと考える。当所はウゴチュク、ラヴィアが中盤選手の疲労を緩和する予定だったが…ラヴィアはシーズンアウト。ウゴチュクも昨年の12月以降怪我でプレーをすることができていない。

そのような状況の中、カサデイをレスターシティからローンバックしたが、2人の穴を埋められるような信頼は得られていない。この先も中盤の3人がフル稼働することが濃厚で、彼らの好不調で結果が大きく変わることが予想される。

次戦は4月15日にエヴァートンとホームで戦う。試合が1週間後ということで、コンディションは回復するはず。試合もリーグ8試合+FAカップ準決勝(決勝に進出すれば+1試合)を残すのみ。波がある今シーズンをどのように締めくくるかで、ポチェッティーノ監督の進退も変わってくるだろう。