プレミアリーグ最終戦でボーンマスに勝利し6位で終えたチェルシー。来季は『選手を維持することが重要』になる

プレミアリーグ最終戦でボーンマスに勝利し6位で終えたチェルシー。来季は『選手を維持することが重要』になる

2024年5月19日に、2023-24シーズンのプレミアリーグ最終戦が行われ、チェルシーはホームでボーンマス(11位)と対戦。結果は、2対1でチェルシーが勝利した。

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スターティングメンバーは、ペトロヴィッチ、チャロバー、チアゴ・シウバ、バディアシル、ククレジャ、カイセド、ギャラガー、パルマー、マドゥエケ、スターリング、ジャクソンでフォーメーションは4-2-3-1。

サブメンバーは、ベッティネッリ、ディサシ、コルウィル、ギルクリスト、ギュスト、カサデイ、ウゴチュク、チュクエメカ、エンクンク。

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半17分・チェルシーゴール(カイセド)】

センターサークル付近で、ジャクソンがスターリングにグラウンダーのパスを供給。それをスターリングが追いかけていくが、相手ゴールキーパーのネトの飛び出しが早く、ボールを奪われる。しかし、それをギャラガーがカットしようとスライディングを試みると、ネトが苦し紛れにクリア。それをカイセドがハーフェイライン付近で拾い、ロングシュート。これがダイレクトでゴールに吸い込まれ、先制に成功する。

なお、カイセドのゴールは50.5ヤードから決められたもので、2006-07シーズン以降で5番目に距離の遠い場所から決められたゴールとなった。

先制したチェルシーだったが、その後は相手の前線からのプレスに苦戦。チェルシーは、カウンターアタックで何度かチャンスを作るも追加点は奪えず、1点のリードで前半を終えた。

半3分・チェルシーゴール(スターリング)】

ハーフェイラインの左サイドで、スターリングがパルマーにボールを渡し、スターリングがスペースに走り出すと、それを見ていたパルマーが絶妙なパスを送る。そこからスターリングがペナルティーエリア内に侵入していくと、そのまま持ち込みシュート。それがネトの股間を通り、2対0とリードを広げる。

半4分・ボーンマスゴール(バディアシルOG)】

ペナルティーエリア付近の左サイドからケルケズにクロスを上げられると、それがペナルティーエリア内の右サイドにいたウナルへ。ククレジャがかわされ左足を振り抜かれると、そのボールをバディアシルがクリアしようと足に当てる。しかし、ゴールマウス内に飛んでしまい失点を許してしまう。

そこからギュスト(後半19分にマドゥエケと交代)、カイセド(後半19分にウゴチュクと交代)、エンクンク(後半19分にスターリングと交代)と3枚変えを敢行。5バック気味にして最後まで守り切り、2対1で勝利。リーグ5連勝でシーズン終えた。

【まとめ】

チェルシーは支配率61パーセントという数字だったが、ボーンマスの前線からのプレスを剥がすことに苦戦。しかしそれを上手く剥がした時に得点を決め、勝利を引き寄せることができた。ただ相手のシュートは、チェルシー(16本)を上回る22本と、後ろから繋いだ場合にパスカットされ、そこから攻撃を展開されていたことは課題。今試合では、相手の決定力不足にも助けられた。

【試合後のポチェッティーノ監督】

1シーズンを終えて

「とても嬉しいし、選手たちのことを誇りに思う。試合終了時、プレーの多かった選手、少なかった選手、負傷していた選手たちが、私を抱きしめてくれた。とても、とても、とても素晴らしかった。時には厳しく接し、時には選択を迫られることもあるが、選手たちの働きぶりに誇りを感じている。シーズン中、厳しい局面に立たされたときでも、彼らは常に私たちに敬意を示し、私たちの仕事ぶりを信じてくれていた。困難な状況の中で、10カ月以上のプロセスのすべてにおいて、彼らが私たちのアイデアを理解し、レベルを上げようとしてくれた。

また、スタッフに対しても敬意を示したい。スタッフは毎日、彼らが最高のパフォーマンスを発揮できるようなツールを提供してくれた。後半戦、最後の27、28試合でのパフォーマンスについては誇りに思うべきだよ」

ーナー陣とのミーティング

「私には何もわからない。ただ金曜の夜、トッド・ベーリーが僕を食事に誘ってくれて、一緒にとてもいい話をした。明日スタッフたちは休暇のために飛行機に乗っているだろう。ただ私はもう数日間ロンドンに滞在するつもりだ。私はいつでもオープンだし、電話は常にオンになっている」

シーズンは選手を維持することが重要

「来シーズンの彼らには、この1年間の経験がある。だからもっと良くなるだろう。来シーズンも80~85パーセントのメンバーを維持することができれば、それは大きな前進になる。それはクラブにとって重要なことだよ。(選手の移籍については)クラブが決めること。最初からそうであったようにね。でも助言することを求められれば助けるし、そうでなければ自分の仕事をするつもりだ」

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【今後の試合と感想】

新体制となったチェルシーの2023-24シーズンが終了した。当初は苦しみ、怪我人が多い中14位まで沈んだ時もあったが、2024年に入り徐々に選手たちがプレミアリーグに慣れ始めたことで、結果がついてくるようになった。

最終的にはリーグ5連勝で終えることができ、38試合18勝9分11敗。勝点63の6位という結果に終わり、欧州のコンペティション出場権を獲得した。今はカンファレンスリーグ(ECL)の出場権を獲得しているが、来週のFAカップ決勝戦(マンチェスターシティ対マンチェスターユナイテッド)次第では、ヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得できる可能性もある。

この順位で終えられたことは、監督・コーチ、選手、スタッフ全員の努力の賜物であり、この雰囲気を壊すことをオーナー陣が望んでいるとは思えないため、来シーズンもポチェッティーノ監督が続投するだろう。

あとは誰が加入し、誰が退団するのか。守備の要だったチアゴ・シウバは既に古巣フルミネンセへの移籍が決定。PSRでアカデミー出身のギャラガーやチャロバーを売却する可能性があると言われているが…それを行えば、また今シーズンのような波のあるチーム状態になってしまうような気がする。来季チャンピオンズリーグ出場圏内となる4位以内に入るためにも、苦労してこのシーズンを戦い抜いた主力選手を残すことが重要。それは、全ての人が望んでいるはずだ。