マンチェスターシティに惜敗したチェルシー。前半で交代したプリシッチ&スターリングの怪我の状態は?

マンチェスターシティに惜敗したチェルシー。前半で交代したプリシッチ&スターリングの怪我の状態は?

2023年1月5日(日本時間6日)にプレミアリーグ2022-23シーズンの17試合目が行われ、チェルシーはホームでマンチェスターシティと対戦。結果は、0対1でチェルシーが惜敗した。

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スターティングメンバーは、ケパ、アスピリクエタ、シウバ、クリバリ、ククレジャ、ザカリア、コバチッチ、ツィエク、プリシッチ、スターリング、ハヴァーツでフォーメーションは4-2-3-1。

サブメンバーは、ベッティネッリ、チャロバー、ハンフリーズ、ホール、チュクエメカ、ギャラガー、ジョルジーニョ、ハッチンソン、オーバメヤン。

前節のノッティンガムフォレスト戦では、追いつかれて引き分けに終わったチェルシー。また、公式戦3試合連続でマンチェスターシティに敗れており、何としても勝点を獲得したい一戦となった。

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勝利を目指すため、積極的にボールを奪いにいくチェルシーだったが、試合開始2分でスターリングが右太もも裏を痛めて、オーバメヤンとの交代。さらに、前半18分にはプリシッチがシュートブロックされた直後のプレーで負傷し、チュクエメカと交代。前半序盤で2人の選手が負傷するなど、苦しい展開となった。

そのような中でもチェルシーは守備の意識を全員が持ち、特に中盤のコバチッチ&ザカリアがフィルター役となりボールを奪取。そこから中央に降りてくるハヴァーツが左右にボールを動かすなど、マンチェスターシティに主導権を握らせない戦いをしていた。

大きなチャンスは前半44分。ハヴァーツからのパスを左サイドで受けたチュクエメカがカットインから右足を振り抜くと、相手ディフェンダーに当たりコースが変って、ニアポストを直撃。惜しくも得点にはならなかったが、鋭い攻撃を見せるなどマンチェスターシティと互角以上に戦い、前半0対0で終える。

流れが良くなかったマンチェスターシティは、後半開始からアカンジ、ルイスを投入。マンチェスターシティが試合のペースを握る時間帯が増えていくが、チェルシーはハーランドなど強力な攻撃陣をチアゴ・シウバ中心に抑えていた。

しかし、この勢いを加速させるために後半15分にマフレズ、グリーリッシュを投入。そして、その3分後にデブライネのパスからペナルティエリア左のグリーリッシュが低い弾道のクロスボールを供給。それをケパがセーブせず見送ってしまい、最後はファーサイドに走り込んだマフレズに押し込まれ失点。

チェルシーは、得点を取るためにギャラガー、ホール、ハッチンソンを一気に投入。後半ロスタイムには左サイドで起用されたホールが、中央左からゴール前でシュートを放ったが、ニアポストから大きく外れてしまい試合終了。チェルシーは、マンチェスターシティとの公式戦4連敗となった。試合後ポッター監督は、

「スターリングとプリシッチを早々に失ったことを考えれば、はるかに良いパフォーマンスだった。若い選手たちもすべてを出し切り、気迫にあふれるプレーを見せ、トップチームを相手に何度かいいチャンスもつくった。競争心があり、ピッチ上でスピリットがあり、攻撃では勇気を出して、ディフェンスでは責任を負って守っていた。負けるのは誰だっていやだけど、結果は別として、選手たちを誇りに思う。また、2人の怪我の状況を報告するには早すぎる。スターリングは試合開始すぐにバックヒールをした時にかかとを痛めたし、プリシッチは膝が接触していた。マウントも昨日のトレーニングで負傷したけど、週末には間に合うと思う。こんなことは経験したことがないけど、とにかく続けるしかない」

と負傷者続出の現状に頭を抱えた。しかし、3試合連続で先発出場しているザカリアのパフォーマンスいついては、高評価を与えた。

「彼は本当にいい選手だと思う。ディフェンス面では、あれだけの範囲をカバーし、ボールを奪い返し、デュエルの面ではすべてを出し切り、ボールに対しては勇敢で、解決策を見いだした。彼は、この夜のポジティブな存在だった。そして途中出場したホールとハッチンソンはまだ駆け出しの若い選手だけど、全てを出し切ったと思う。それはギャラガーにも言えることだよ。だから、ベンチにああいった個性のある選手がいるのはいいことなんだ」

と怪我人が多い中、若手選手やローンで加入中のザカリアが活躍してチームを支えていると話した。また、スターリングの代わりに投入されたオーバメヤンだったが、後半途中で下げることを決断した。

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「彼はチームのためにできる限りのことをしたと思っていた。彼はツィエクと同じように少し疲れていた。少しエネルギーが必要だったので、若い選手と交代をしたんだ。試合後に彼と会話はしていないし、サッカー選手がプレーしてチームを助けたいと思っていることを理解している。彼はチームのために全力を尽くし、少し疲れていた。それで決断をしたんだ」

選手が揃わない中、マンチェスターシティと良い戦いを見せたが敗れたチェルシー。リーグ戦の直近8試合でわずか1勝と、近年のチェルシーでは考えられない成績で、順位も10位まで沈んでいる。この状況について、

「いいプレーができないときは責任を取らなければならないけど、同時に、これまで対処しなければならなかったことに関して全体的に判断してほしい。感情は高ぶっている。この嵐を乗り切ろうと努力しているし、観客は今夜のパフォーマンスを評価し、チームを応援してくれたと思う。サポーターは素晴らしく、素晴らしい形でチームを支えてくれた。ノッティンガムフォレスト戦の後にはがっかりしていたけど、今日はパフォーマンスの面で一歩前進したと思っている」

現在の負傷者は、メンディ、フォファナ、カンテ、ブロヤ、チルウェル、ロフタスチーク、マウント、スターリング、ジェームズ、プリシッチと10名で、もうすぐ1チームが作れてしまうほど、怪我人が出ている。

チェルシーはオーナーが変わり、昨年9月にメディカル部門の責任者を務めていたパコ・ビオスカ氏を解任。加えて、2005年からチェルシーで理学療法士を務めていたティエリ・ローラン氏がクラブを離れてしまったことで、メディカルチームも再編される予定だが、今のところ新任者が加わった情報はなく、早急に対応する必要がある状態。

これ以上選手がいなくなれば、戦術や監督がどうこうという問題ではなくなる。補強も大切だが、まず現有戦力の怪我をきちんと治すこと、そして怪我の防止をすることを考えなければ、今後も続々と怪我人は増えていくはず。一刻も早いメディカル部門の再編を願う。

・チェルシーはマンチェスターCに対して公式戦4連敗。これはクラブ史上初めてのこと

・チェルシーはマンチェスターC相手に公式戦で408分間ゴールが無い

・ハッチンソンはチェルシーのトップチームで公式戦初出場