3シーズン連続でFAカップ準優勝に終わったチェルシー。ヴェルナー不出場の理由をトゥヘル監督が明かす

3シーズン連続でFAカップ準優勝に終わったチェルシー。ヴェルナー不出場の理由をトゥヘル監督が明かす

2022年5月14日(日本時間15日)にFAカップ決勝が行われ、チェルシーはウェンブリースタジアムでリヴァプールと対戦。結果は0対0で延長を終え、PK戦(5対6)でチェルシーが惜敗。3シーズン連続で、FAカップ準優勝となった。

Embed from Getty Images

スターティングメンバーは、メンディ、チャロバー(アスピリクエタ、延長後半開始~)、シウバ、リュディガー、ジェームズ、コバチッチ(カンテ、後半21分~)、ジョルジーニョ、アロンソ、マウント、プリシッチ(ロフタスチーク、延長後半開始~→バークリー、延長後半15分~)、ルカク(ツィエク、後半40分~)でフォーメーションは3-4-2-1。なお、怪我によりオドイ、チルウェルがメンバーから外れた。

前半序盤はリヴァプールがペースを握り、チェルシーは守備をする時間が多くなっていた。しかし、そこを耐え凌ぎ、前半23分には、プリシッチがシュートを打つもわずかに枠を外れる。そして、その5分後には、スルーパスに抜け出したアロンソが、滑り込みながらシュートを打つも、相手ゴールキーパーのアリソンにセーブされ、両チーム共に無得点で前半を終える。

前半とは違い後半開始からは、チェルシーが前線からプレスをかけてゴールを奪いに行く。後半1分には、右サイドを駆け上がったプリシッチのクロスにアロンソが合わせるもシュートはわずかに枠の右へ外れる。その2分後にも、アロンソがフリーキックを直接狙うもクロスバーに弾かれ、得点を奪えない状況が続いていた。

後半終了間際には、リヴァプールがペースを上げて、チェルシー陣内で攻撃を展開。後半27分にはディアスのシュートが右ポストに当たり、その1分後にもクロスボールをロバートソンが合わせるが、これもポストに嫌われ、0対0で延長戦に突入。しかし、延長戦に入っても両チーム共に得点には至らず、カラバオカップ決勝同様にPK戦までもつれ込む展開となった。

チェルシーは2番手のアスピリクエタが右ポストに当てて失敗するも、リヴァプールの5番手を務めたマネのシュートをメンディがセーブ。どこまで続くかと思われたが、7番手のマウントのシュートをアリソンが止め、最後にはツィミカスに決められ、5対6で試合終了。チェルシーは3シーズン連続FAカップ決勝で悔し涙を飲んだ。トゥヘル監督は、

「前回のカラバオカップ決勝戦のように、今回も後悔はしていないよ。このメンバーで決勝を戦えて幸せだった。相手と対等にやりあえること、リヴァプールを非常に困難な状況に陥れたんだ。最初の15分間は苦戦したが、その後は試合全体を通して素晴らしいプレーができた。(カラバオカップを合わせて)240分で、おそらく世界で最も危険な攻撃陣に対して0対0という結果だったんだからね。またPKで負けてしまったことは、もちろん落胆しているし悲しいが、同時に必要なものはすべてやり尽くしたので、誇りに思っている」

と敗戦の悔しさと同時にチームのパフォーマンスを誇りに思うと話した。また、ハヴァーツのメンバー外やヴェルナーの不出場については、

「ハヴァーツはハムストリングの問題で昨日のトレーニングを行わなかった。もし彼がトレーニングをすれば怪我をしてしまうだろうと考えた。あらゆることを試し、試合の午前中に最後のテストを行ったが、良くはならなかったんだ。そしてヴェルナーは、ウォームアップ中に違和感を覚え、プレーをできないと言っていたんだ」

と2人の攻撃的プレーヤーが怪我で欠場したことを明かした。そして、延長戦の後半にわずか15分しか出場していなかったロフタスチークをバークリーに変えた理由について尋ねられると、

「純粋にペナルティ戦のためだった。ロフタスチークはデータからも良い成績を残しておらず、バークリーのほうが良かったんだ。だから、純粋にPKのためだったんだよ」

と説明した。実際にバークリーは4番手のPKキッカーを任され、見事に成功していた。大きな試合も終わり、リーグ戦の2試合(レスターシティ、ワトフォード)を残すのみとなったチェルシー。勝ち点1を獲得すれば、自力でチャンピオンズリーグ出場圏内である4位以内に入ることができる。落胆している選手たちには酷かもしれないが、集中力を保ち、最後の1週間を戦い抜いてほしい。

・チェルシーは3シーズン連続FAカップ決勝で敗北。これは、FAカップ史上初の出来事

・チェルシーは同じシーズンに、リーグカップ&FAカップの決勝で敗れました。これは、1997年ミドルズブラ以来の出来事

・マウントは、ウェンブリースタジアムで行われた6つの決勝戦において全て準優勝(2019年EFLプレーオフ、2020年FAカップ、2021年FAカップ、2021年ユーロ、2022年EFLカップ、2022年FAカップ)