ローン先のノリッジで難しい状況にあるギルモア。“冬の移籍市場でチェルシーに戻すのか?”トゥヘル監督が言及

ローン先のノリッジで難しい状況にあるギルモア。“冬の移籍市場でチェルシーに戻すのか?”トゥヘル監督が言及

「できるだけ多くの試合に出場して、ノリッジがプレミアリーグで戦うための手助けをするのが楽しみなんだ」

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今夏、チェルシーからノリッジシティにシーズンローンで移籍したビリー・ギルモアは、期待を膨らませていたが、現在は少し難しい状況となっている。

20歳のギルモアは、レンジャーズの下部組織出身。2017年にチェルシーに加入すると、2019-20シーズンにトップチーム昇格。シーズン後半のプレミアリーグ・エヴァートン戦ではフル出場を果たし、素晴らしいパフォーマンスを見せていたが、その後、膝の怪我で手術を行うことになり、長期離脱。2020-21シーズンは、14試合のみの出場に留まった。

ギルモアのポジションには、ジョルジーニョ、エンゴロ・カンテ、マテオ・コバチッチの3人がおり、基本的には4番手という位置付けだったこともあり、今夏は出場機会を増やすことを考え、プレミアリーグに昇格したノリッジへと移籍。トゥヘル監督も同郷のダニエル・ファルケ氏が監督を務めていたこともあり、信頼してギルモアを送り出した。

しかし、チームはシーズン開幕直後から不振が続いた。リヴァプール、マンチェスターシティ、レスターシティ戦で先発出場したギルモアだったが、チームは3連敗。その次のアーセナル戦では起用されず、第5節のワトフォード戦でフル出場したが、リーグ5連敗と最悪のスタートを切る。

その後は、ベンチ入りメンバーには選ばれていたものの、そこから6試合連続で未出場。第9節のチェルシー戦は、契約の関係で出場できなかったが、スタンフォードブリッジに訪れていたギルモアと話し合いをもったことをトゥヘル監督が明らかにした。ギルモアの状況についてトゥヘル監督は、

「冬の移籍市場でチェルシーに戻すかは、決定しなければならない1月に決める。(当初)彼が他のクラブでより多くの時間、より多くの試合に出たいと思っていることは、はっきりしていた。彼が自分の道を切り開くために、挑戦が必要であることは明らかだったんだ。今は、望んでいるような状況ではないけど、解決策を提示し、プロジェクト全体を中止する時ではないと思っている。状況が行き詰まっているように見えたり、正しい方向に進まないように見えたりすると、このような時期が訪れることがある。そこで頑張り、自身のクオリティを発揮し、どんな場所でもチームを助けるようにしなければいけない。それがキャリアの中で、大きな一歩を踏み出すことになるからね。今は11月で、彼がノリッジをより良いチームにするために十分なクオリティを持っていることを証明するには、まだ多くの時間がある」

とノリッジで力を発揮してほしいと話した。チームは、ここまで11試合を戦い1勝2分8敗と最下位。成績不振を理由にファルケ監督が解任され、先日までアストンビラを率いていたディーン・スミス氏が就任。

移籍後、公式戦6試合の出場に留まっているギルモア。なおスコットランド代表としては出場機会に恵まれており、ワールドカップ欧州予選のモルドバ戦(11月12日)、デンマーク戦(11月15日)に先発し、勝利に貢献。自身のパフォーマンスを信じ、この状況を打破してほしい。