復調したチルウェル。その『鍵』となったのはトゥヘル監督との会話

復調したチルウェル。その『鍵』となったのはトゥヘル監督との会話

2021年5月29日、チャンピオンズリーグ決勝(マンチェスターシティ戦)で先発し、9年ぶりのビッグイヤー獲得に貢献したベン・チルウェル。

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そのシーズン途中にトゥヘル監督が就任し、ウイングバックという新しい役割を任さられることになり、当初はマルコス・アロンソにポジションを奪われていたが、徐々に適応し、大事なCLの決勝で、大きな仕事を任されるまでに成長した。

シーズン終了後にはユーロ2020が開催され、イングランド代表に選出。イングランド代表は決勝まで駒を進めたもののチルウェルの出場機会は一度もなく終幕してしまった。

代表に帯同していたことで、チームのプレシーズン合流に遅れ、8月中旬に開幕したプレミアリーグの先発にはアロンソが起用。そして、そこから1カ月近く試合に出られない日々が続き、途中からメディアも“なぜチルウェルを起用しないんだ?”とトゥヘル監督の記者会見時に質問が投げかけられた。監督は『精神面で疲れているように見える』と話し、慎重に復帰させたほうが良いという考えを示唆した。

トゥヘル監督がGOサインを出したのが、9月14日チャンピオンズリーグのゼニト戦、7分間という短い出場時間であったが、9月22日に行われたカラバオカップ3回戦では先発フル出場。10月2日のリーグ7節のサウサンプトン戦でも先発し、1得点を記録。そこからはリーグ戦で連続出場を果たし、計3得点をあげる活躍を見せている。

復活を印象付けたチルウェルは、苦しい状況だった当時を振り返った。

「イングランド代表として(ユーロに)出場できなかったことは、残念なことだし、失望していないと言えば嘘になるね。ただ、これがサッカーだし、プロのキャリアでは大多数の選手にこういうことが起こるんだ」

と夏の大きな大会で、難しい時期を過ごしたことを告白した。チームに戻ってからも出場機会が得られなかったが、トゥヘル監督との会話で彼の気持ちに変化が生じた。

「監督とは、とても正直に話をしたね。彼は“今の君を見ていると、チームに戻ろうとするあまり無理をしているように感じる。私たちは君のことを愛しているし、持っているクオリティも知っている。だから少しリラックスすれば、すぐに戻ってこられる”とね。私にとって、それは素晴らしいことだった。その後は忍耐強く、プレーを求められたときにチームのためにベストを尽くせるように準備することに専念した。精神的に疲れていたというよりも、プレーしたいという気持ちが強すぎて空回りしてしまっていたんだ」

不安な時期を過ごしたが、トゥヘル監督との会話により、自信を取り戻したチルウェル。指揮官の重要性を感じた一幕となった。