「サッカーを知らない人々の意見には耳を傾けない」ニコラス・ジャクソンが明かすポチェッティーノ監督からのアドバイスとは?

「サッカーを知らない人々の意見には耳を傾けない」ニコラス・ジャクソンが明かすポチェッティーノ監督からのアドバイスとは?

2023年7月1日に、ビジャレアルからチェルシーに加入したニコラス・ジャクソン(22・セネガル・FW)。移籍金は3500万ユーロ程度(約54億円)で、契約は2031年夏までの8年となった。

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米国でのプレシーズンでは、クリストファー・エンクンクやミハイロ・ムドリクなどと良い連携を見せ、得点と複数のアシストを記録するなど、大きく注目されていた。

しかし、シーズンがスタートするとエンクンクが怪我により離脱した影響もあり苦戦。公式戦6試合で1ゴール、加えてイエローカード5枚でフルハム戦欠場を招くなど、早くも非難を浴びる状況になってしまった。ブレントフォード戦ではファンに“目を覚ませ”と罵声を浴びせられるシーンもあり、頭を悩ませていた。

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「こんなことは初めてだよ。ビジャレアルでは、プレッシャーを感じずにプレーできた。普段は、ファンの言葉に気を取られたりすることはない。何がそうさせたのかはわからないけど…フラストレーションが溜まったんだろうね。

試合会場にいるみんなが、自分の思い通りにプレーしてくれることを期待している。それは彼らが僕らを愛しているからであって、憎んでいるからではない。ただ幸せにしてほしいと思っているんだ」

-耳を傾けるべき人物はコーチ-

転機が訪れたのが、11月7日に行われたトッテナム戦。相手が退場により、2人少ない中だったが、自身初のハットトリックを達成。その後のマンチェスターシティ戦、シェフィールドユナイテッド戦でゴールを決め、リーグ7得点をマークするなど少しずつ適応し始めている。

「最初のシーズンとはいえ、僕が目指していたものとは違っている。みんながくだらないことを言っているけど、気にしていないし幸せだよ。僕はもっと試合に出場して、チームのためにもっとゴールを決め続けるだけなんだ。

プレミアリーグはリーガとは違うし、何度かチャンスを逃している。今は自分を適応させようとしている。サッカーを知らない人ではなく、サッカーを知っているコーチの言うことを聞いて、自分自身を向上させようとしている」

と苦戦していることを自身も認め、ポチェッティーノ監督の元で向上していきたいと明かした。

「彼は多くの若い選手たちを指導してきたので、毎日私を鼓舞してくれている。デブライネ(現マンチェスターシティ)がここにいて、サラー(現リヴァプール)もここにいた。彼らはここで苦労していたけど、今ではビッグプレーヤーになっている。

そして、“彼らはサッカーを知らない人々の意見に耳を傾けなかった”とポチェッティーノ監督は私に言い続けてくれるんだ。監督は、サッカーを知っているからね」

自身も得点を記録したシェフィールドユナイテッド戦では2対0で勝利。順位を12位から10位に上げている。

「私たちはまだ信じている。私たちはリーグ17試合をプレーしただけ。1 から100 にジャンプすることはできないし、一歩ずつ進んでいく必要がある。ここにいる選手たちはみんな才能があるんだ。

ソーシャルメディアのことは忘れて、自分のことだけに集中し、チームのために試合に勝てるようにしなければならない。監督は本当に僕らを助けてくれる。彼は若い選手たちと一緒にやっていきたし、私たちはみんな若い。それは言い訳にはならないが、ピッチの中でお互いを理解し、試合に勝つために努力している」

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故郷のセネガルでは裸足でサッカーを始め、16歳の時には学校を辞めて、家族に支えられながらプロキャリアを歩んできたジャクソン。常に得点が期待される中で、自身を見失いそうになりながらも、監督やコーチ、チームメイトに支えられ、成長している。

Source:Evening Standard、The Telegraph