「移籍の決め手はバディアシルとの会話」アクセル・ディサシが明かすチェルシーから連絡が来た日の裏側

「移籍の決め手はバディアシルとの会話」アクセル・ディサシが明かすチェルシーから連絡が来た日の裏側

今夏、移籍金4500万ユーロ(約70億円)で、モナコからチェルシーに加入したアクセル・ディサシ。米国でのプレシーズンには参加できなかったが、ここまで公式戦10試合に全てフル出場するなど、チームに欠かせないセンターバックとなっている。

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そんな彼が『サッカーを始めたきっかけ』、『チェルシーから連絡が来た日』、『バディアシルとの会話』、『ワールドカップデビュー』、『プレミアリーグで戦う日々』などについて話をした。

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「サッカーを好きになったのは、二人の兄の影響だったね。6歳くらいかな、兄のサッカーチームのトレーニングに参加してから、キャリアが始まったんだ。パリ郊外のゴネスという町で育って、学校に行く前も、放課後も、足元にはいつもボールがあったよ。もちろんパリではサッカーが盛んで、PSGもあればパリFCもあって、どちらも大きな人気を誇っていた。

私は若い頃からそこ(パリFC)で、サッカーの基本的なことだけでなく、より戦術的なこと、ボールを奪いに行くタイミング、相手を引き離すタイミングなどを学ぶことができた。若い頃はアタッカーとしてプレーをしていたけど、体が大きくなってからはサイドバックに転向した。プロになってからは、左サイドバック、右サイドバック、左センターバック、あるいは3バックでプレーしてきている」

小さい頃からサッカーに触れる機会が多かったというディサシ。パリFCのユースを経て、2016年夏にランスへ。2020年夏にモナコに加入後は、公式戦129試合に出場。怪我での欠場は無く、安定して高水準のプレーができることを証明してきたディサシ。2022年冬には、フランス代表として初めてワールドカップに出場することもできた。

「僕はフランスがワールドカップで優勝した1998年に生まれたんだ。ワールドカップって本当にすごいよ。子供たちはみんな、世界最大の大会に出場することを夢見ている。こう想像してみてほしいよ、『レ・ブルーの一員としてワールドカップに出場するのが自分だとね!』。今大会に出場できるなんて、夢のようだったよ」

フランス代表として3試合に出場したディサシ。決勝では惜しくもPK戦でアルゼンチン代表に敗れ、準優勝。しかし、その経験は彼のキャリアにおいて重要な財産になっいる。

-夢見てきたプレミアリーグでのプレー-

2023年8月4日にチェルシーへの移籍が決まったディサシ。代理人から連絡が来て、『チェルシーが興味を示している』と言われた時の気持ちを話してくれた。

「ベッドで横になっていた時に、代理人から電話がかかってきた。早朝だったけど、彼からは『チェルシーから契約したいという連絡がきた』と言われたんだ。その時は、とても嬉しかったし、きちんと目が覚めたよ!とにかくロンドンに行って、契約を成立させたかったという気持ちだったね。

チェルシーがどれだけ大きなクラブで、どれだけ成功してきたかは世界中の誰もが知っている。チャンピオンズリーグで優勝した唯一のロンドンのクラブだし、若い頃はチェルシーをテレビで見ていた。だから(連絡をもらったときは)、本当に興奮したし誇りに思ったよ!

半年前にバディアシルがチェルシーと契約したとき、私は彼の最初の試合を見て『よくやった』と祝福のメッセージを送ったんだ。彼は感謝していたし、プレミアリーグのファンがどれほど情熱的で、リーグがどれほど素晴らしいかを話してくれたよ。

僕はずっとイングランドでプレーがしたいと思っていた。だから、バディアシルからのメッセージで決心がついたんだ。チェルシーに来ることが決まったときも、最初に電話をしたのが彼だった。また一緒にプレーできることに興奮していたし、彼が電話で話してくれたことの全てが、このクラブに来るべきだと確信させてくれた」

ブノワ・バディアシルとは、モナコ時代にセンターバックとして共にプレーをしていた。一足早くチェルシーに加入していた彼との会話が、移籍を決断するうえで、大きな影響を与えたと明かした。

「プレミアリーグでの最初の試合(リヴァプール戦)を覚えている。あの雰囲気はクレイジーだった!イングランドのサッカーを見て育ってきたのに、ここで実際にプレーしているんだからね。スタンフォードブリッジでは、ファンの情熱を見ることができて、本当に素晴らしかったよ。このリーグがどれほど情熱的なものかを実感することができた。

ここでプレーすることが僕の夢だったし、プレミアリーグは僕のプレースタイルに合っていると思う。背が高く、体も大きいし、足も速いし、力もある。このレベルの優れた選手を見ていると、彼らもそうした特徴をすべて備えている。

チェルシーでプレーすることは、僕にとっても、僕の周りの人たちにとっても大きなこと。契約した日は、母と父をとても誇りに思ったよ。『家族とサッカー』それが僕の使命。その合間に趣味のピアノを弾くことで、少しは平和と安らぎを得ることができるだろうね!」

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移籍当初はプレミアリーグの早さに少し戸惑っていたが、プレーを続けてくことで徐々に適応し、プレミアリーグでの失点数は7(リーグ3位)と、チェルシーの守備を安定させているディサシ。今後も安定したプレーで、チームの守備をけん引していくことを期待したい。

Source:Chelsea FC