「物事が悪い方向に進んでいるときに逃げたりはしない」ベン・チルウェルが語る契約延長&ポチェッティーノ監督との絆
2021年11月のチャンピオンズリーグ・グループステージ第5節のユベントス戦において、アドリアン・ラビオと衝突した際に、ひざの前十字じん帯(ACL)を損傷したベン・チルウェル。厳しい状況の中、懸命にリハビリを行いながら見事に復帰。またマウント、ハヴァーツ、カンテ、ジョルジーニョ、コバチッチ、アスピリクエタといった中心選手がチームを離れる中、チルウェルは今年4月に、2027年夏までの契約延長にサインをした。
多くの入れ替えがあったチーム内で、経験豊富な選手の一人として若手選手と積極的にコミュニケーションを取っている26歳のチルウェル。そんな彼が、契約延長にサインした理由、プレシーズンの過酷なトレーニング、マウリシオ・ポチェッティーノ監督との絆、キャプテンシー、ACLの辛い経験を若手選手に共有する理由などについて話をした。
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「レスターシティからチェルシーに移籍して以来、僕はいつも家にいるような気分だよ。もちろん、最初のシーズンでチャンピオンズリーグを制覇し、クラブにもたらした反響を目の当たりにして、僕はチェルシーでもう一度それを感じたいと思った。クラブが再びタイトルを獲得する手助けをしたいし、それはすぐにやって来ると思う。私は、物事が悪い方向に進んでいるときに逃げたりはしない。最高のチェルシーに戻る理由の1人になりたいんだ」
と困難な状況から逃げるのではなく、再びチェルシーでトロフィーを獲得するために、契約延長にサインしたと明かした。また、米国のプレシーズンは想像以上に過酷なものになったと話した。
「正直に言えば、昨シーズンの僕らは十分にフィットしていなかったから、チーム全員(ハードなトレーニング)が必要なことだと合意したんだ。ある日、ガコン(※フランスのフィットネスコーチ、ジョルジュ・ガコン氏にちなんで名づけられたフィットネステスト。45秒間走り、15秒間休憩)を行い、8本目が終わった後、みんなひざまずいていたんだけど、彼は “次の2本をみんなが完投したら夕食に招待しよう “と言ったんだ。もちろん、全員がやり遂げたよ!
ポチェッティーノ監督、そしてコーチ陣はピッチ内でハードワークをしてくれる。ピッチの外でも素晴らしい人たちだし、個人的に時間を割いてくれるんだ。サッカーのことだけでなく、家族のこと、サッカー以外の楽しみ、例えば好きなテレビドラマや読んでいる本などについても聞いてくれる。彼らは個人的なことを知るために多くの時間を割いてくれる。そうすると、個人的な繋がりがより強く感じられるから、余計に頑張ろうという気持ちになる。監督と選手という関係ではなく、お互いのために働きたいという個人的な関係なんだ。以前にもコーチとそういう関係になったことはあるけど、2~3週間ほどで誰かのために壁を突き破りたいと感じるようになるのは、かなり珍しいことだよ」
とポチェッティーノ監督のハードワークを経験しながら、素晴らしい関係性を築いていると話した。
-ACL出術の辛い経験を若手選手に共有-
昨夏にトッド・ベーリー氏率いるクリアレイクキャピタルに買収され、驚異的なスピードでチームが変化しているチェルシー。2021年にチャンピオンズリーグを制した先発選手で残っているのは、チルウェルを含めてわずか3人(リース・ジェームズ、チアゴ・シウバ)。加えて、年齢順でもチアゴ・シウバ(38歳)、ラヒーム・スターリング(28歳)に次いで3番目となっている。
「最近よく言われるんだ!26歳としてはあまり聞きたくないことだけどね(笑)。新しい選手が多くて、まだ知り合って数週間しか経っていないから不思議な感じだけど、みんな一緒にいることを楽しんでいるよ。ジェームズとも話し合ったんだ。昨シーズン、ここにいた選手は数人しかいない。だから、僕たちはグループのリーダーとして、若い選手たちを助け、ピッチの中で模範を示す責任があるとね。若い選手たちを手助けし、チェルシーでプレーすることの必要性、つまり勝つことを理解させたい。チェルシーでプレーするということは、トロフィーを獲るということなんだ」
また、2021年にひざの前十字じん帯(ACL)を損傷し手術をした辛い経験についても、若手選手の助けになるように共有していきたいと明かした。
「私が経験したことを、まさに経験しようとしている選手たちに伝えることが重要だと思っている。怪我について知りたいこと、精神的に感じていること、話したいことがあればいつでも相談に乗りたい。ウェズレイ・フォファナとは手術の翌日に電話で話をした。昨年12月にブロヤが手術を受けたときも同じことをしたね。毎朝、ブロヤと最初に話をするのは僕だった。ACLの怪我を経験することの浮き沈みについて、彼が知りたいことは何でも話したよ。
私は選手に自信を持たせるのが好きなんだ。例えばムドリクと会話をするときは、彼が次の試合に自信を持って臨めるように、自分が止められない選手だと思わせたい」
26歳にして、チーム内の良き兄貴になっているチルウェル。ジェームズがアスピリクエタの後を引き継ぎ、新キャプテンに就任することが発表されたが、チルウェルは副キャプテンになる可能性が高くなっている。
「レスターのユースチームではキャプテンを務めていたし、とても楽しかった。もう少しプレッシャーがあったほうがより良いプレーができると思うし、周りの人たちを助けようとするのは僕の長所だと思う。でも、リーダーになるために腕章が必要だとは思わない。あってもなくてもこれまで通りやっていくんだ」
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新生チェルシーにおいて重要な選手の一人となるチルウェル。ポチェッティーノ監督と共に強いチームを取り戻し、再びトロフィーを掲げる彼の姿を早く見たい。
Source:Evening Standard、The Athletic、Nath Gissing-
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