アーセナルに3失点で敗れ、公式戦6連敗となったチェルシー。マドゥエケの評価&後半にあった小さな収穫とは?

アーセナルに3失点で敗れ、公式戦6連敗となったチェルシー。マドゥエケの評価&後半にあった小さな収穫とは?

2023年5月2日(日本時間3日)にプレミアリーグ33試合目が行われ、チェルシーはアウェイでアーセナルと対戦。結果は、3対1でチェルシーが敗北した。

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スターティングメンバーは、ケパ、フォファナ、シウバ、アスピリクエタ、チルウェル、フェルナンデス、カンテ、コバチッチ、マドゥエケ、スターリング、オーバメヤンでフォーメーションは、4-3-3。

サブメンバーは、メンディ、ギャラガー、バディアシル、チャロバー、ロフタスチーク、ムドリク、ツィエク、フェリックス、ハヴァーツ。

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ランパード氏が暫定監督に就任後、公式戦5連敗と厳しい状況が続いているチェルシー。今試合ではオーバメヤンを先発で起用して、ゴールを狙った。しかし、先制したのはアーセナル。前半18分に、左サイドのタッチ際に流れてボールを引き出したジャカが、鋭いグラウンダーの横パスを入れると、ボックス中央でフリーとなっていたウーデゴールが左足でダイレクトシュート。ケパが触るもボールはクロスバーの内側を叩いて、早々に失点してしまう。

しかし7分後には、カンテからの斜めのパスを受けた左サイドのチルウェルがサカを振り切り、ボックス内へ。左足のシュートを枠に飛ばしたが、これは相手ゴールキーパーのラムズデールにセーブされる。

チェルシーは、攻撃を積極的に展開しようとするも決定機を作れず、逆に前半31分にウーデゴールに決められ、2つ目の失点を許してしまう。その3分後には、ペナルティエリア内でアーセナルの勢いを止められず、ジェズスに決められ3失点で前半終了。45分間で勝負は決まってしまった。

それでも諦めないチェルシーは、後半開始からハヴァーツを投入し、ゴールを奪いに行く。しかし、試合のペースをアーセナルに握られ、何度もチャンスを作られるが、シウバやケパが阻止。そのような状況の中で、後半20分にチェルシーが得点を奪う。中盤でボールを持ったコバチッチが右サイドからボックス中央に飛び出したマドゥエケへ完璧なラストパスを供給。マドゥエケが左足でシュートを放ち、ゴール左隅に決めた。

この1点で、やや勢いを取り戻すも反撃はここまで。3対1で試合終了。チェルシーが公式戦6連敗を喫した。試合後ランパード暫定監督は、

「前半のパフォーマンスは、あらゆる意味で十分ではなかった。チームはおとなしく、ボールを追う場面でも激しさを欠き、受動的で、試合前に話していたことが守備面ではできていなかった。ライン間のスペースを制限することができなかったし、ラインを十分に上げられなかった。ボールへのプレッシャーをかけられなかった。ポゼッション時も同じで、短いパスだらけでポジションを変えず、ロングボールもなく前に走らない。そういったプレーをすれば当然結果はこうなる」

と前半の出来は最悪なものだったと明かした。それでも後半にはマドゥエケがチェルシーで初ゴールを挙げるなど、少なからず収穫があったことを認めた。

「ハーフタイムに言ったことは、試合前に言っていたこともあったかもしれない。戦術的なこと、4バックや5バックのプレー、こういったことは、基本を正しく理解していなければ意味がない。だから、その部分を少し修正し、よりダイナミックな性質を持つようになった。そして何度かいいチャンスを作り、そこからゴールを決める事ができた。小さな収穫だったけど、こういった試合で(後半の)45分しかプレーしないというのは許されることではない。水曜、木曜とコンディションを整えてそういったことをトレーニングできなければ、土曜やどんな試合日であれ、それを実行することはできないだろう。そういうことがグループとしてできていないと、一朝一夕には変わらない」

ただ選手たちのクオリティについては、疑いの余地はないと話した。

「はっきりさせておきたいのは、選手たちの素質を疑っているわけではない。プレミアリーグに初めて来た選手たちが、困難な状況にあるチームでプレーするのは簡単なことではないし、世界で最も難しいリーグなんだ。だけど、基本的な部分というものがあって、もっと良くしなければならないし、チームが自信を失っていることもあるけど、基本的なパフォーマンスが低いのも事実だ。だから、これから5試合、選手たちが互いに競い合い、メンバーに入る資格があることを示す必要がある。2週間のトレーニングの成果を発揮したマドゥエケのように、5試合で互いに競い合うことで、チームに入る資格があることを示せるかどうかが問われている。とにかく「今しかない」というのがルールなんだ。このゲームには何もないと言う人もいるけど、それは間違い。一人一人が、このゲームの中でたくさんのことを持っていた」

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と残り5試合でメンバーたちの激しい競争を期待したが、チームの状況は最悪だ。負け続け、リーグ順位も12位となり、降格圏までに勝ち点差10となっている。次戦のボーンマス、その次のノッティンガムフォレスト戦で勝点を取れなければ、降格の可能性も現実的なものになってくる。

 

・マドゥエケはチェルシーで初得点を記録

・ランパード暫定監督は、エヴァートン時代も含め公式戦10連敗を記録