アストンビラに敗北し、今季リーグで10敗目を喫したチェルシー。メイソン・マウントを起用しなかった理由は?

アストンビラに敗北し、今季リーグで10敗目を喫したチェルシー。メイソン・マウントを起用しなかった理由は?

2023年4月1日(日本時間2日)に2022-23シーズン プレミアリーグ28試合目が行われ、チェルシーはホームでアストンビラと対戦。結果は、0対2でチェルシーが敗北した。

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スターティングメンバーは、ケパ、ジェームズ、クリバリ、ククレジャ、ロフタスチーク、フェルナンデス、コバチッチ、チルウェル、フェリックス、ハヴァーツ、ムドリクでフォーメーションは、3-4-2-1。

サブメンバーは、ベッティネッリ、バディアシル、チャロバー、チュクエメカ、ギャラガー、カンテ、マウント、マドゥエケ、プリシッチ。

3月は公式戦無敗(3勝1分)とチームの調子が上向いてきたチェルシー。インターナショナルブレイク明けの大事な一戦を勝利で飾るべく、今試合はジェームズ、ククレジャが3センターバックの左右務める攻撃な布陣で挑んだ。

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ホームという事もあり、前半の序盤から積極的に攻撃を展開するチェルシー。支配率70パーセントを保持しながら、左ウイングのチルウェルを中心に攻撃を展開。しかし、先制したのはアストンビラの方だった。

前半18分に、D・ルイスからのフィードをククレジャがヘディングでクリアする。しかし、それがゴール方向に流れ、走り込んでいたワトキンスに奪われて、ケパと1対1に。それをループシュートで決められ、ミスから失点を許してしまう。

まだまだ時間がある中、攻撃の手を緩めないチェルシー。前半31分には、コバチッチのスルーパスに抜け出したムドリクが相手ゴールキーパーのマルティネスと1対1になるもシュートミスで、あっさりとセーブされてしまう。前半終了間際には、ゴール前に走り込んだチルウェルが、ヘディングでゴールネットを揺らすも…競り合いの際に相手選手を押したとしてファウル。1点のビハインドで折り返すことになった。

後半に入っても攻撃の手を緩めないチェルシーだったが、得点を決めることができず、逆に後半の11分に左コーナーキックの流れからマッギンにミドルシュートを決められ2失点。

流れを変えるため、8カ月ぶりに怪我から復帰したカンテやマドゥエケを投入するも決定的なチャンスを作れず、力無く敗戦。順位を11位に下げてしまった。試合後ポッター監督は、

「相手の先制点は残念だったし、もっと上手くやらなければならない。攻撃的なプレー、後ろからの飛び出し、多くのシュート(23本)などいいところもたくさんあった。スタッツだけを見れば、ポジティブな内容だっただろう。後半は良いスタートを切ったけど、あるプレーから相手に攻撃され、最後はマッギンの素晴らしゴールとなった。最も重要なスタッツは、負けたということ。それを受け入れて、物事を正すために懸命に努力しなければならない。選手たちはすべてを捧げたと思うし、いい意図をもってプレーをした。結果論で言えば、もっとしっかりと守る必要がある。その責任は自分にあり、問題を解明して改善していきたい」

とインターナショナルブレイク明けの重要な一戦で敗れたことを悔やんだ。しかし、今試合ではカンテが長期離脱から復帰する良いニュースもあった。

「彼はチームにとって重要な選手で、カンテが後ろから走ってスペースを埋められると思ったから投入したんだ。彼はよくやったと思う。また、チルウェルも本当に良くやってくれた。左サイドで絶対的な力を発揮してくれた。今日は不運にも得点できず、試合に負けてしまったから、チームのパフォーマンスが目立たなくなるのは当然のことだった。もっとうまく流れを管理する必要があるし、火曜日の夜(リヴァプール戦)には、それを正すための試合が待っているんだ」

最後に、マウントが出場しなかったことについても言及した。

「彼は戻ってきて、数日間のトレーニングしか受けていないんだ。でもマウントと一緒に試合に参加していると感じたし、攻撃的なサブをいくつか作成し、それがどのように着地するかを見たかったんだ。ホームで負ければファンは当然、怒ったり失望したりする。リーグ戦の順位に満足している人はいないし、それを改善するために努力を重ねなければならない。ホームで負けた後のフラストレーションはもちろん理解している」

アストンビラに枠内シュート2本で2失点。一方、チェルシーはゴール期待値2.28にもかかわらず、1得点も挙げられずに完敗し、今季10敗目を喫してしまった。4月は残り7試合。その中には、重要なチャンピオンズリーグ準々決勝(レアルマドリード)も含まれており、調子を上げていかなくてはいけない中で、出鼻をくじかれてしまった。

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厳しい状況になっているチェルシー。Fabrizio Romano氏によると、オーナー陣は会議を開きポッター監督を続投させるのか、解任するのかを議論する予定。候補者には、先日バイエルンミュンヘンの監督を解任されたユリアン・ナーゲルスマン氏の名前が挙がっているようだ。

チェルシーの監督に就任して約7カ月が経過したポッター氏。去就問題がいよいよ現実味を帯びてきた。

・ロフタスチークはチェルシーで公式戦150試合目の出場を達成

・チェルシーはリーグ10敗目。28試合目で10敗目以上を喫するのは1997-98シーズン以来

・ポッター監督はプレミアリーグのホームゲームで勝率が36.4パーセント(4勝)と過去5人(コンテ氏・73.7パーセント、サッリ氏・63.2パーセント、ランパード氏・53.6パーセント、トゥヘル氏・50パーセント)の指揮官で最も勝率が低い