ハヴァーツのスーパーゴールなどでCLザルツブルク戦に勝利したチェルシーが決勝T進出。コバチッチ途中交代の理由は?

ハヴァーツのスーパーゴールなどでCLザルツブルク戦に勝利したチェルシーが決勝T進出。コバチッチ途中交代の理由は?

2022年10月25日(日本時間26日)に、チャンピオンズリーグ2022-23グループステージ第5戦目が行われ、チェルシーはアウェイでザルツブルクと対戦。結果は1対2とチェルシーが勝利し、グループステージ突破を決めた。

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スターティングメンバーは、ケパ、チャロバー、シウバ、ククレジャ、スターリング、ギャラガー、ジョルジーニョ、コバチッチ、プリシッチ、ハヴァーツ、オーバメヤンでフォーメーションは3-5-2。

サブメンバーは、ベッティネッリ、メンディ、アスピリクエタ、チルウェル、ロフタスチーク、ザカリア、チュクエメカ、マウント、ツィエク、ブロヤ。なおカンテ、フォファナ、ジェームズ、クリバリは怪我のため帯同メンバーから外れている。

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チャンピオンズリーググループEに入ったチェルシーは、ACミラン、ザルツブルク、ディナモザグレブと同組になり、4試合を終えて2勝1分1敗の首位。今試合に勝利すれば、2位以上が確定するという重要な一戦となった。

前半15分までは、ザルツブルクに前線からプレスをかけられて、中々チャンスを作れない状況が続いていたが、ディフェンスラインで左右にボールを振りながら、相手のマークを徐々に剥がしていく。すると前半23分に、右サイド深くに侵入したギャラガーがクロスボールを入れると、そのこぼれ球をボックス内のハヴァーツが競ってさらにこぼれ、ボックス中央のコバチッチへ。そのボールをダイレクトでシュートし、左隅にゴールイン。チェルシーは、苦戦しながらも先制に成功した。

さらにその9分後には、自陣での鮮やかなパス交換から、左サイドでフリーだったハヴァーツへ。相手ディフェンダーを引きつけて、中央でフリーになっていたオーバメヤンにラストパスを供給。相手ゴールキーパーのフィリップ・ケーンと1対1のチャンスを作るも、シュートは防がれてしまい、前半を1点のリードで終えた。

チェルシーは、前半だけで枠内シュート6本と決定的な場面が何度もあったが、得点はわずか1。その“つけ”が後半開始早々に回ってくる。

後半4分に、ザルツブルクが自陣でボールを奪ったところからカウンターに成功。左サイドのマクシミリアン・ウーバーが時間をかけずにボックス内にクロスボールを送ると、最後は走り込んできたアダムが右足で合わせゴール。試合は振り出しに戻ってしまった。

そこからジョルジーニョやオーバメヤンに得点のチャンスがあったが、相手の守備に阻まれて、得点できない状態が続いていた。しかし、後半19分にボックス手前右で仕掛けたプリシッチが相手ディフェンダーを引きつけ、ペナルティアーク付近でフリーになっていたハヴァーツにパス。ボールを受けたハヴァーツが左足でミドルシュートを放つと、これが左隅のクロスバーを叩いてゴールイン。ハヴァーツの素晴らしい個人技で、チェルシーが再びリードを奪った。

その後はザルツブルクが反撃を見せ、セットプレーなどで危ないシーンを作られるが、シウバを中心に守り切り、1対2で試合終了。チェルシーは、チャンピオンズリーググループステージ3連勝で、決勝トーナメント進出を決めた。試合後ポッター監督は、

「スタジアムの雰囲気からわかるように、とても激しい試合だった。ザルツブルクの戦績(※チェルシーに負ける前まではホームでの公式戦40戦無敗)を見ればわかるように、ここで勝つのは簡単ではなかった。ハーフタイム前に1点差しかつけられなかったのは、少し残念だったし、ひとつのミスや行動が失点につながった。このレベルでは起こりうることだけど、相手のプレッシャーをうまくコントロールできていたし、選手の対応は本当に良かった。

この大会がどう始まったかを振り返れば、1試合を残してのグループステージ突破は喜ばしいこと。試合が多く、選手の欠場による混乱もあったけど、みんな本当によく対応してくれた。最後はスタンフォードブリッジでディナモザグレブと戦う。(グループステージ突破が決定したけど)ベストを尽くすつもりだよ。私たちは、すべての試合に勝ちたいと思っているし、それが持つべきメンタリティ。だけど週末に試合があり、次の週末にも別の試合があるから、少しローテーションができるかもしれないね」

初戦のザルツブルクに負けた後、監督に就任したポッター氏。グループステージ突破に安堵した様子だった。

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またこの試合では、プリシッチとスターリングをウイングのポジションで起用。攻撃的な布陣でスタートした理由について話した。

「ザルツブルクの守備は、相手にスペースを与えることが多いので、1対1が得意な選手にボールを渡せば有利になると考えていた。プリシッチとスターリングがサイドにいることで、相手はかなりワイドに守備をしなければならなかった。だからギャラガーやハヴァーツが中央に入り込むことができたんだ。ピッチを横に広げることで、非常に組織的な相手のラインに隙間ができたから、とてもうまくいったと思うよ」

最後に、ハヴァーツのスーパーゴールとコバチッチの途中交代についてコメントした。

「ハヴァーツにとって素晴らしいことで、自分も本当に嬉しく思っている。彼はずっと戦い続けてベストを尽くし、あのようなゴールを決めチームを助けてくれたんだ。ああいうゴールを決めてくれると監督の仕事も楽になるね!クオリティの高さは誰もが知っているし、信じられないほど才能のある選手。彼の能力の表れたゴールだった。また途中交代したコバチッチは、ふくらはぎに少し違和感があったんだ。痛みを感じていたようだったし、リスクを犯したくなかった。それほどひどくないことを願っているよ」

同日、ディナモザグレブ対ミラン戦が行われ、ミランが0対4で勝利したことでチェルシーは、首位でグループステージを終えることが決定。ポッター監督のコメントにもあったように、次節ホームで行われるディナモザグレブ戦は選手を大きく入れ替える可能性がある。チュクエメカ、ブロヤ、ユースチームで大活躍中のハッチンソンなどにもチャンスが与えられる可能性がありそうだ。

次はプレミアリーグのブライトン戦。シーズン途中でブライトンからチェルシー移ったポッター監督。シーガルズの前で、節目の公式戦10試合無敗に挑戦する。

・チェルシーは4シーズン連続でCL決勝トーナメントに進出

・ポッター監督は公式戦9試合無敗(6勝3分)。イギリス人でチェルシーを率いて公式戦9試合無敗は1906-07シーズンのウィリアム・ルイス氏以来の快挙

・コバチッチのCLでの得点は、2019年11月以来(バレンシア)