経営陣が一新し、トッド・ベーリー氏がチェルシーの会長に就任。取締役会メンバーはどのような人物?

経営陣が一新し、トッド・ベーリー氏がチェルシーの会長に就任。取締役会メンバーはどのような人物?

チェルシーは、6月22日に新理事会および経営陣の変更を発表した。

2003年から、約19年間オーナーを務めてきたロマン・アブラモビッチ氏に変わり、トッド・ベーリー氏&クリアレイクキャピタルが率いるコンソーシアムが42億5000万ポンド(約7000億円)でクラブを買収。新オーナーが誕生したことにより、チェルシー首脳陣の大幅な入れ替えが実現することになった。

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まず、19年間にわたり会長を務めていたブルース・バック氏が会長職を退任し、シニアアドバイザーとしてクラブをサポートしていくことになった。そして、ベーリー氏が会長に就任することが決まった。ベーリー氏は、

「チェルシーの管理者として、これからクラブの長期ビジョンと計画を実行し、情熱的なファンのために素晴らしい体験をもたらす。そして、チェルシーの輝かしい歴史に沿った最高の栄誉への挑戦を続ける」

とコメントした。

取締役会メンバーはどのような人物?

ベーリー氏が会長に就任したことに加えて、チェルシーの取締役も一新された。そのメンバーは以下の通りになっている。

・ベダッド・エバリー

・ホセ・E・フェリシアーノ

・マーク・ウォルター

・ハンスヨルグ・ウィス

・ジョナサン・ゴールドスタイン

・バーバラ・シャロン

・ダニエル・フィンケルシュタイン卿

・ジェームズ・ペイド

ベダッド・エバリー氏とホセ・E・フェリシアーノ氏は、クリアレイクキャピタルの創設者。このグループは、チェルシーの所有権において最大の株式を保有しているといわれている。

マーク・ウォルター氏は、グッゲンハイムパートナーズの最高経営責任者であり、MLBロサンゼルスドジャースの副会長を務めている。

ハンスヨルグ・ウィス氏は、スイス人の投資家であり、Wyss財団の創設者として知られている。なお今回のチェルシー買収について、最初に公でインタビューに答えた人物でもある。

ジョナサン・ゴールドスタイン氏は、カインインターナショナル共同設立者兼CEO。弁護士兼起業家のゴールドスタイン氏は、トッテナムのファンとして知られているが、少なくとも8年前からビジネスでベーリー氏と関係がある人物。

バーバラ・シャロン氏は、MBC PR社取締役兼共同創業者。以前は、ローリングストーンなどの音楽評論家をしていた経歴を持っている。なお、チェルシーファンでシーズンチケットも保有しているという。

ダニエル・フィンケルシュタイン卿は、タイムズ紙の元編集長。そして、ジェームズ・ペイド氏はクリアレイクキャピタルパートナー兼マネージングディレクター。

以上の8名が取締役会のメンバーとして選出された。なおベーリー氏に加え、エバリー氏、フェリシアーノ氏、ウォルター氏、ウィス氏、ゴールドスタイン氏が、チェルシーの共同オーナーとして名を連ねている。

マリナ・グラノフスカヤ氏の退任も決定

今回、経営陣が交代したことにより、2013年からチェルシーの取締役に就任していたマリナ・グラノフスカヤ氏が退任することも発表された。グラノフスカヤ氏は、選手の移籍や契約を主に担当しており、様々なビッグディールを成立させてきたことで、チェルシーの“顔”となった人物。昨年は『欧州サッカーにおける最優秀クラブディレクター賞』も受賞していた。

後任が決まるまでは、ベーリー氏が暫定的にディレクターとして活動する予定だが、移籍市場の期間中も必要な範囲で、グラノフスカヤ氏はベーリー氏とクラブに協力することを合意している。

新オーナー決定から約1カ月で、体制が大きく変わったチェルシー。既にクリステンセン、リュディガーが退団し、ルカクがローンでインテルに移籍することが決定的という中で、どのような動きを見せるのか。新オーナー陣の手腕が、早速試されることになる。