クラブワールドカップ準決勝でアルヒラルに辛勝したチェルシー。自己隔離中のトゥヘル監督がハーフタイムで伝えたことは?

クラブワールドカップ準決勝でアルヒラルに辛勝したチェルシー。自己隔離中のトゥヘル監督がハーフタイムで伝えたことは?

2022年2月9日(※日本時間10日)に開催されたクラブワールドカップ準決勝、アルヒラル対チェルシーは0対1(チェルシー:ルカク)でチェルシーが勝利し、決勝に駒を進めた。

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チェルシーのスターティングメンバーは、ケパ、クリステンセン、シウバ、リュディガー、アスピリクエタ、ジョルジーニョ(カンテ、後半~)、コバチッチ、アロンソ(サール、後半42分~)、ツィエク(後半27分)、ハヴァーツ、ルカクでフォーメーションは3-4-2-1。なお、チルウェル、ジェームズ、ロフタスチークは怪我のため欠場している。

また、トゥヘル監督は新型コロナウイルス陽性ため、アルノ・ミチェルズ、ジョルト・ルーヴコーチがこの試合の指揮を執った。

試合前半は、チェルシーがボールを支配し、アスピリクエタ、ツィエクの右サイドから攻撃を仕掛ける機会が多く、そこからチャンスを作っていた。そして、前半32分に左エリアに侵入したハヴァーツが右足でクロスを上げると、相手選手が対応したがボールがルカクの目の前に落ち、それを右足で振り抜きゴール。チェルシーが先制して前半を終えた。

後半開始と同時に、ジョルジーニョを下げカンテを投入したチェルシー。中盤でボールを奪い、ショートカウンターのような展開で追加点を取ろうと考えていたようだが、後半途中から選手たちに疲れが見え始め、徐々にアルヒラルにペースを握られる展開になった。

後半18分には、マレガがゴールエリア右付近からシュートを放ったが、これはケパがブロック。さらに後半23分には、カンノがミドルシュートを打ったが、ケパが左手1本でセーブして、難を逃れた。

その後も精彩を欠いたプレーが目立ったチェルシーだったが、最後まで守備陣が崩れることなく、1得点を守り抜き試合終了。決勝に進出し、南米王者のパルメイラスと戦うことが決まった。

トゥヘル監督不在の中、メディア対応を代行したルーヴアシスタントコーチは、

「チームは非常に良くプレーしたが、少し自由とリズムを失ってしまった。若干ナーバスな雰囲気で試合を始めてしまい、簡単なことができなかった。なんとか解決策を見出そうとしたものの、それも簡単ではなかったんだ。しかし、クラブにとって最も重要なことはこの大会で決勝に進むこと。一度も優勝したことがなく、それが選手たちのプレッシャーになっていたが、上手く失点を避け、2点目のチャンスも作っていた」

またハーフタイム中にトゥヘル監督と話したことを明らかにした。

「彼は私たちと同じように、チームが少しナーバスになっていて、簡単にボールを失うことが多いと感じていた。ハーフタイムにその話をし、みんなが落ち着いて、より良いリズムでプレーできるように、そして難しいプレーを追求し過ぎないようにしようとした。トゥヘル監督ともよく話し合い、それがチームの助けになっていたね」

と監督のアドバイスを参考に、試合に勝利できたと安堵した。現在、トゥヘル監督は政府の規則に従い自己隔離中で、PCR検査で陰性結果が出れば、渡航できるとルーヴコーチが話した。

指揮官不在の中、決勝を戦う可能性が出てきたチェルシー。アルヒラル戦のような戦いで、”決勝に勝てるのか?”という一抹の不安を残す内容となった。FAカップ4回戦での120分間を戦い、慣れない土地での試合で、疲労の色を隠せなかった選手たち。まずは疲労を回復し、どこまでベストなパフォーマンスを披露できるかで、トロフィーの行方が変わってきそうだ。

・チェルシーは2012年に続き、クラブワールドカップの決勝に進出

・ルカクは公式戦6試合ぶりに得点

・クリステンセンはチェルシーで公式戦150試合出場を達成