ウルブス戦で今シーズン初のスコアレスドローとなったチェルシー。欠場者が多い中、チャロバー&ツィエクも怪我で途中交代

ウルブス戦で今シーズン初のスコアレスドローとなったチェルシー。欠場者が多い中、チャロバー&ツィエクも怪我で途中交代

2021年12月19日に開催されたプレミアリーグ第18節、ウルブス対チェルシー(アウェイ・モリニュースタジアム)は、0対0の引き分けで試合が終了した。

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チェルシーのスターティングメンバーは、メンディ、アスピリクエタ(c)、チアゴ・シウバ、リュディガー、ジェームズ、カンテ、チャロバー(サウール、後半開始~)、アロンソ、マウント、プリシッチ、ツィエク(コバチッチ、後半20分~)で、フォーメーションは3-4-3。なお、ルカク、オドイ、ヴェルナー、チルウェル(加えて怪我)は、新型コロナウイルス陽性者となり欠場。ジョルジーニョ、ロフタスチークは怪我、そしてハヴァーツも体調不良のため欠場した。

多くの選手を欠きサブメンバーはわずか6人(ケパ、ベッティネッリ、サール、サウール、コバチッチ、バークリー)。チェルシーは、プレミアリーグに対して選手の健康と安全を理由に試合の延期を要請したが、これをリーグ側が却下。選択肢の少ない中、試合を行うことになった。

チェルシーは前半のパフォーマンスが低調で、攻守共に精彩を欠いたプレーが続くと、最初にチャンスが訪れたのはウルブスのほうだった。前半15分に、左サイドからマルサウがグラウンダーで折り返すと、中央のヒメネスをボールが抜け、ファーのポデンセに合わせられ失点…と思われたが、オフサイドポジションにいたヒメネスがプレーに関与していたとして、ゴールは取り消された。

また攻撃面では、枠内シュート0本とウルブスを脅かす攻撃ができずに前半終了。加えて、前半の終盤にチャロバーが膝を痛めたため、後半開始からサウールが投入されることになった。

後半に入ると、チェルシーの選手たちはギアを入れ直す。ボールを支配し、シウバ、リュディガー、アスピリクエタがディフェンスラインを高めに設定し、パスを細かく繋ぐと支配率も60パーセントを超えた。

そのような中、チェルシーは後半33分に、この日最大のチャンスを迎える。左サイドでアロンソが絶妙のスルーパスを通し、2列目から飛び出したプリシッチがボールを受ける。プリシッチはスピードに乗り、ボックス内まで運んで左足でシュートを打ったが、相手ゴールキーパーのジョゼ・サの好セーブに阻まれた。その後、両チームともに決定的なチャンスは作れず、スコアレスドローで試合が終了した。トゥヘル監督は、

「今の状況で試合は行われるべきではないが、始まったら集中するしかない。この24時間、多くの雑音があった。試合の準備をするのに完璧な環境でなかったことは確かだったね。遅れてのミーティング、短いミーティングの中、ベストを尽くした。前半は、ウルブスのシステムに適応するのに苦労し、すべてのチャレンジで少し遅れていた。しかし、後半はとても良いパフォーマンスだった。またクリーンシートも達成できたし、ポジティブなことがたくさんあった。ここ(モリニュースタジアム)でチャンスを作り、ゴールを決めるのは難しい、それは以前から明らかだった。この試合を分析し、純粋にこのパフォーマンスだけを見れば、全く問題はない。運が良ければ勝てたかもしれないし、もう少しクオリティが高ければ、シュートが打てれば、ちょっとしたシチュエーションが味方になってくれたかもしれない」

と得点は出来なかったが、無失点で終えられたことを評価した。しかし欠場者が多い中、チャロバーとツィエクが怪我で交代したことについては、厳しい表情でコメントした。

「試合を乗り切ることができるかもしれないが、ある時点で確実に代償を払うことになる。チャロバーは、最初は痛みがあるだけだったが、今はかなり痛いようだ。深刻でないことを望んでいるが、さらなる検査を待つ必要がある。ツィエクは重症では無いと思う。ふくらはぎを痛め、きついと感じたから休ませた」

また、試合が延期されなかったことについても言及した。

「“まだ14人の選手がいる”と言われたらそうだが、14人の選手をもう少し詳しく見てほしい。チャロバーは2回のトレーニング、コバチッチとカンテは1回のトレーニングしか参加できていない。私たちは、選手たちに肉体的にもコロナに対しても大きなリスクを負わせていた。他の試合が延期された、されなかった、という判断についてコメントすることはできないし、今後もするつもりはない。他の状況と比較したわけではなく、選手の安全を心配している。連日、何度も陽性反応が出たので、選手たちは健康を心配しているんだ」

なおジョルジーニョについても怪我はあったが、新型コロナウイルスの陰性か陽性かはっきりしていなかったため欠場させたとトゥヘル監督が明かした。一部のスタッフも新型コロナウイルスの陽性反応が出ており、厳しい状況となっている。

次戦は、カラバオカップ準々決勝のブレントフォード戦が12月22日(日本時間23日)に予定されているが、ブレントフォードはクラブ内で13人の新型コロナウイルス感染者が確認され、17節(マンチェスターユナイテッド)、18節(サウサンプトン)の試合が延期されている。今試合もどうなるか分からないが、“これからも日々検査を続け、トレーニングも続けるしかない”とトゥヘル監督は、目の前のことにベストを尽くすしかないとコメント。

さらに怪我人や新型コロナウイルスの陽性者がでれば、チェルシーも試合を延期する可能性が出てくるだろう。

・チェルシーは公式戦7試合ぶりに無失点

・チェルシーは9月30日のCL・ユベントス戦以来となる無得点

・チェルシーは今シーズン初のスコアレスドロー

・サウールはチェルシーで公式戦10試合出場を達成