3年間のローン経験を活かし、チャロバーがチェルシーでさらなる飛躍を目指す

3年間のローン経験を活かし、チャロバーがチェルシーでさらなる飛躍を目指す

チェルシーアカデミー出身のトレボォ・チャロバーが、トップチームで輝いている。

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現在22歳のチャロバーは兄であるナサニエルと共に、2007年8歳でチェルシーアカデミーに入団。2016年にチェルシーと最初のプロ契約を結び、現在2023年夏までの契約となっている。

2018-19シーズンに初めてシーズンローンで、イプスウィッチタウンへ。そして2019-20シーズンには、ハダースフィールドへローン移籍。イプスウィッチでは44試合、そしてハダースフィールドで38試合に出場するなど、シーズンを通して安定したプレーを見せ着実に成長した。

昨シーズンは、母国・イングランドを離れフランスのリーグ・アンに挑戦。シーズンローンでロリアンに移籍したチャロバーは、30試合に出場するなどトップカテゴリーでのリーグでも主力として活躍した。チャロバーは、ローン移籍先での経験をチェルシーの公式マッチデープログラムに掲載されたインタビューで語っている。

「イプスウィッチタウンでは、苦戦して降格してしまったけど、40試合以上に出場することができた。サッカーには多くの浮き沈みがあるけど、それが自分を強くしてくれたんだ。次のハダースフィールドも同じで、残留を目指して戦った。毎年、どんどん成長していったし、強くなっていった。学ぶためにはそういった経験が必要で、今の自分がいるのはそのおかげだよ。また、フランスでプレーしたことは、自分がこのレベルに到達するために欠かせなかったと思う。欧州トップ5に入るリーグでプレーし、PSGやリヨンなどのトップチームと対戦できたことが、今シーズンの飛躍につながった。多くの試合に出場し、2つの異なるポジション(CB、MF)でプレーしたことも役に立っているね。ネイマールやエムバペのようなワールドクラスの選手と対戦したことで、成長し自信を持つことができた。レンタル移籍、異なるリーグでのプレー、新しいコーチの下でのプレーなど、これまでの努力してきたことすべてが勉強になった。これまでの経験は、すべて学ぶためのものだったし、それを楽しめたから、本当に良かったと思う」

と、この3年間の経験が今の基盤になっていると明かした。

転機が訪れたのは‟2021年夏”

チャロバー自身も“再度ローン移籍”になると考えていたようだが、トゥヘル監督がプレシーズンでのプレーを評価し、トップチームに昇格。プレミアリーグの開幕戦となったクリスタルパレス戦では、初先発&初ゴールを挙げ、スタンフォードブリッジを歓喜の渦に包んだ。

「(ローンから)チームに戻ってきたときに、最初に考えたのは何が起きてもいいように心の準備をすることだった。その時はレンタル移籍を考えていたけど、同時に、自分の実力や成長ぶりをトゥヘル監督に証明しようとも考えていた。出場するにしてもしないにしても、ひたすら全力でトレーニングに励んだし、それが役に立ったのは明らかだね。監督は、トレーニング以外にも体調を整えるために努力をしていることを見て、トップレベルでプレーをする準備ができていることを確認したんだと思う。自分の強さを示したかったし、要求度の高い試合に次から次へと適応できることを示したかった。プレシーズンの厳しさは知っての通りだけど、それに備えて体を鍛えていた。

そして、プレミアリーグでプレーすることが夢の1つだったけど、それが叶い、さらにゴールを決めることができた。ゴールを決めたときは、今までの感情や苦労、犠牲にしてきたこと、浮き沈みなどすべてが出てきた。だから膝をついて、喜びをかみしめたんだ」

今シーズンは、まだスタートしたばかりだが、リーグ戦4試合に出場し2ゴール。加えてCL、カラバオカップ、スーパーカップの試合にも出場しており、チームに欠かせない存在となっている。(2021年10月11日時点)

チャロバーはセンターバックを本職としており、対人が強く、ボール奪取、フィードの上手さなどが特徴として挙げられる。また中盤の守備的ポジションもこなせるなど、ユーティリティな選手として重宝されている。

今夏は、チェルシーに2014年1月から在籍し、公式戦151試合に出場していたクル・ズマがウエストハムユナイテッドに移籍。また、獲得間近と伝えられていたセビージャのジュール・クンデが獲得できず、センターバックの枠が1つ空いたことで、チャロバーにチャンスが回ってきた。

現在、3 センターバックのポジションには、アスピリクエタ、チアゴ・シウバ、クリステンセン、リュディガー、チャロバー、サールの6名がいる。サールを除けば、全員が各国の代表で活躍し経験豊富なメンバーが揃っている守備陣。ポジション争いはし烈だが、チャロバーにとっては大きく飛躍するシーズンになるはず。マウント、ジェームズ、オドイら、アカデミー出身の選手が活躍しているチェルシー。チャロバーもそれに続くはずだ。