リヴァプール戦は1対1の引き分け。トゥヘル監督がジェームズの退場について言及

リヴァプール戦は1対1の引き分け。トゥヘル監督がジェームズの退場について言及

2021年8月28日(日本時間29日)、チェルシーはプレミアリーグ2021-22シーズンの第3節を行った。対戦相手はリヴァプール(アウェイ・アンフィールド)。試合結果は、1対1(サラー、ハヴァーツ)の引き分けで終わった。

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チェルシーのスターティングメンバーは、メンディ、アスピリクエタ(c)、クリステンセン、リュディガー、リース・ジェームズ、ジョルジーニョ(チャロバー88)、カンテ(コバチッチ45)、アロンソ、ハヴァーツ(チアゴ・シルバ45)、マウント、ルカクでフォーメーションは3-4-2-1。

なおプリシッチは新型コロナウイルス感染のため欠場。また、ズマは家族の事情により欠場となったが、試合終了後にウエストハムユナイテッドに完全移籍することになった。

試合は、前半22分にチェルシーが先制。左コーナーキックからジェームズがニアサイドにボールを供給すると、バッグヘッドのような形でハヴァーツが頭で合わせ、ゴール右上に吸い込まれた。

その後は、一進一退の攻防が続いていく中で前半のアディショナルタイムに、リヴァプールがロバートソンの左コーナーキックから決定機を作り、マネがこぼれ球を押し込もうとしたがジェームズがブロック。しかしこれが、ハンドによる決定的な得点機会の阻止とみなされジェームズにレッドカードが提示。PKも与えられ、これをサラーが冷静に決め1対1で前半が終了した。

一人少なったチェルシーは、後半からハヴァーツに変え守備の要チアゴ・シウバを投入。またカンテが負傷したことで、コバチッチも同時に投入された。フォーメーションも5-3-1のような形になり、点を取られないための守備陣形を作った。

1人退場となり後半は5-3-1のようなフォーメーションで戦ったチェルシー。中央をしっかりと固め無失点で試合を終えた
1人退場となり後半は5-3-1のようなフォーメーションで戦ったチェルシー。中央をしっかりと固め無失点で試合を終えた

数的有利のリヴァプールは、ファンダイクなどのミドルシュートでゴールを狙うが、メンディの好セーブにより無得点。チェルシーもカウンターで何度かチャンスを作るが決定的なシーンは作れず、試合は1対1の引き分けに終わった。試合後トゥヘル監督は、

「アンフィールドでのハーフタイムに1人少なくなって、同時にカンテを外さなくてはいけなくなった。リヴァプールとプレーするのに、これ以上に難しい挑戦があるのだろうか。かなり難しかったが、私たちは素晴らしい結果を残した。私は自分たちのやり方に満足しているし、勝ち点1点にふさわしい戦いができた」

と苦境の中、勝ち点1を獲得できたことに満足した。しかし、ジェームズの退場については“全体の状況を把握するべき”だとトゥヘル監督が話した。

「ちょっと厳しいと思うが、レフェリーが手で明確にゴールを阻止したといえば、今はそれがルール。状況自体は判定を理解できるし、間違った判定だとはいわないが、レフェリーのチェックの仕方が気に入らなかった。彼(アンソニー・テイラー)は、接触を示す画像だけをチェックし判定をした。ベンチでも全体の動きを見ていたが、あれは近距離でのディフレクションであり、腰から腕に当たったもので、腕は不自然な位置ではなかった。もっと長い時間をかけて検討し、全体の状況を把握することを望んでいた。グレーな状況であることに変わりはないが、判断がその場のレフェリーの責任になることは我慢するしかない」

トゥヘル監督が1月に就任後、守備が大幅に改善され失点が少なったチェルシーだが、4月に行われたリーグ戦のウエストブロム戦で5失点を喫したことがあった。その時はチアゴ・シウバが前半29分に退場してしまいツィエクに変え、クリステンセンを投入したものの前線からの守備でプレッシャーをかけていたチェルシーは攻撃的な選手が1人少なくなったことで、陣形が壊れてしまい大量失点。

今回、ウエストブロム戦のことが頭をよぎったが、トゥヘル監督はしっかりと修正をしてきていた。リヴァプール相手に、あのアンフィールドで後半の45分間をしっかりと守り抜けたことは、チームの自信になったと感じる。試合終了後には、勝利したかのように選手全員が喜んでいたのも印象的で、最後の最後まで集中力を切らさず、ペナルティーエリア内でチャンスを作らせない守備は本当に見事だった。

リーグ戦は国際試合のため1週間休みに入り、次戦は9月11日(日本時間12日)にアストンビラ戦から再開となる。厳しい状況を切り抜け、開幕から無敗をキープ。今季のチェルシーは、トゥヘル監督共に守備面&攻撃面と、どちらも予想以上の結果を残しそうだ。