「ゴールパフォーマンスはプレミアリーグまで待っている」エンクンクが語る米国でのプレシーズン&勝利のメンタリティ

「ゴールパフォーマンスはプレミアリーグまで待っている」エンクンクが語る米国でのプレシーズン&勝利のメンタリティ

2023年6月に、RBライプツィヒからチェルシーに完全移籍したクリストファー・エンクンク。移籍金は6000万ユーロ程度(約93億円)で、6年間の契約にサインをした。

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フランス出身のエンクンクはPSGの下部組織出身で、2019年夏にドイツのRBライプツィヒに移籍。公式戦172試合に出場して70ゴール・56アシストを記録するなど、大きな飛躍を遂げ、2023-24シーズンからプレミアリーグに挑戦することを決断。

7月からスタートした米国でのプレシーズンでは、5試合で3得点をマーク。昨シーズン得点力不足に悩んだチームを助けてくれる選手になることは間違いない。

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そんな彼が、プレシーズン中のインタビューで、昨シーズンのチェルシーの成績、プレシーズン中の生活、勝利のメンタリティ、ゴールパフォーマンスなど、この1年の変化について話をした。

「昨年のチェルシーは良くなかった。だけど新しいプロジェクトで、新シーズンになったんだ。ここにいられて幸せだよ。たとえ(昨シーズン)チェルシーが15位や16位だったとしても、僕には関係なかった。クラブはヨーロッパのコンペティションに出場できないけど、僕はチームの主役になりたいんだ。チェルシーは僕にプロジェクトを提案してくれたし、僕はそれに満足している。

そして、このプロジェクトで一番重要なのはチームのこと。来シーズンのチャンピオンズリーグ(出場権)獲得に向けて、順位を上げていくことが一番大事。僕はプレミアリーグでプレーするのが夢だった。世界最高峰のリーグだし、偉大な選手たちはみんなこのリーグでプレーしたがっているんだ」

昨シーズンをリーグ12位で終え、欧州大会のない今シーズン。しかし、エンクンクはチェルシーに移籍したことを全く後悔しておらず、チームをCL出場に導くことだけに集中していると明かした。残念ながら、プレシーズンの最終戦(ドルトムント戦)では膝を怪我をしてしまい途中交代となっていたが、プレミアリーグ・サマーシリーズの優勝に貢献するなど、米国では良い練習が出来ていたという。

「最初の1週間が終わった後、チームメイトのひとりと話したら、『うん、とてもハードだよ』って言われたんだ。でも、これがプレシーズン。初戦(リヴァプール)に間に合うように準備する必要があるし、リーグ戦の準備に3試合もかけたくないからね。試合に勝てたし、トロフィー(PLサマーシリーズ)も獲得できたら、とても嬉しいよ。チームとしていいプレーをしたいと思っていた、だからそれができて最高だった。

(合流後は)なるべく早く適応して、チームに溶け込もうと努力してきた。本当に良い雰囲気だし、みんなと一緒に一瞬一瞬を楽しみたいんだ!そして監督やスタッフともうまくいっている。良いやり方で自分たちの役割を果たせているし、ポチェッティーノ監督の下で目標を達成するために懸命に働いていることに、みんな居心地の良さを感じているよ」

-トランプでも負けたくない。常に勝利を望む姿勢-

フランスのパリ郊外で生まれ、PSGの下部組織でプレーをしていたエンクンク。クリスティアーノ・ロナウドやジネディーヌ・ジダンに憧れ、ユース時代から激しい競争を行ってきた。そのキャリアを進めていく中で、常に勝利だけを目標にプレーを続けてきたという。

「PSGで学んだことだよ。トップチームでも同じで、すべての試合で勝とうとしていた。引き分けも負けと同じで、常に勝点3が欲しかった。それは、僕にとって自然なことだった。負けるのは好きじゃないから腹が立つし、動揺もする。どんな試合でも負けたくない、それはトランプでも同じだよ。僕は誰とでも戦う。毎試合、毎セッションで証明し、自分の仕事だけに集中していくし、サッカーでできることはすべてやりたいんだ」

常に勝利を目指して戦っているエンクンク。プレミアリーグでゴールを決めた時には、必ず『あのパフォーマンス』をしたいと話した。

「(2歳の息子は)風船が好きなんだ。ゴールを決めて、赤い風船を膨らませてゴールを祝ったことがあるんだけど、息子がそれを気に入ってくれたみたいで、それからは子供のためにしている。プレシーズンではしなかった。だって僕はプレミアリーグ(でのゴール)を待っているんだ」

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とゴールパフォーマンスは、リーグで得点を決めるときまで取っておくと明かしてくれた。リーグが開幕し、『チェルシーサポーターに会えることを楽しみにしている』というエンクンク。

スタンフォードブリッジの大観衆の前で、ゴールを決めたときは何色の風船を膨らますのだろうか。赤から青の風船? それは彼が得点したときに分かるだろう。

Source:Chelsea FC、Times