ニューカッスルUとのリーグ最終戦をドローで終えたチェルシー。ランパード暫定監督がドレッシングルームの裏側を明かす
- 2023.05.29
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- プレミアリーグ, チェルシー, ニューカッスルユナイテッド, フランク・ランパード, マウリシオ・ポチェッティーノ
2023年5月28日(日本時間29日)にプレミアリーグ最終試合が行われ、チェルシーはホームでニューカッスルユナイテッドと対戦。結果は、1対1の引き分けに終わった。
スターティングメンバーは、ケパ、アスピリクエタ、シウバ、チャロバー、ホール、フェルナンデス、ギャラガー、ロフタスチーク、マドゥエケ、スターリング、ハヴァーツでフォーメーションは4-3-3。
サブメンバーは、メンディ、W・フォファナ、クリバリ、チュクエメカ、コバチッチ、プリシッチ、ツィエク、ムドリク、フェリックス。
チェルシーにとって、長く…とても厳しいシーズンとなった22-23シーズン。ホームのサポーターの前で良いプレーを見せるため、最後の戦いに挑んだ。試合は、前半9分という早い時間帯にチェルシーが失点してしまう。アンダーソンに左サイドの深い位置からクロスを入れられてしまい、それを中央でフリーだったゴードンに決められてしまう。
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しかし、そこからチェルシーが反撃を行う。前半27分にはゴール右側でフリーキックを獲得。それをフェルナンデスが、ペナルティーエリア内の右にいたスターリングに供給。大きく切り替えして、左足でシュートを放つと、それがトリッピアーに当たりゴールイン。オウンゴールという形で、チェルシーが同点に追いついて、前半を終える。
後半に入ると、チェルシーがホームの力を借りて、攻撃積極的に展開していく。特に、左右のホール、マドゥエケが攻撃の起点となり、サイドからクロスやシュートを放つシーンが見られるが、ゴールネットを揺らすことができず、後半15分にはロフタスチークとハヴァーツに変え、チュクエメカとフェリックスが投入される。なおロフタスチークは、ミラン移籍が濃厚と報じられており、交代時にはサポーターに大きな拍手で見送られ、本人もそれに応えるような形でピッチを後にした。
その後もコバチッチやプリシッチを投入し、猛攻を仕掛けるも最後まで得点を決められず、試合終了。今シーズンの最終戦を1対1のドローで締めくくった。試合後ランパード暫定監督は、
「今日はチェルシーらしいプレーをした。ボールに対しても自信があったし、多くのチャンスを作り、相手にとっても脅威だったと思う。だけどニューカッスルユナイテッドにもいくつかのチャンスを与えてしまった。『何も目的のない』試合だっただけに、両チームとも自由にプレーをし、それがオープンなゲームを生んだと思うけど、チェルシーとしては試合に勝つべきだったね。
私自身としては、サポーターのみんなと最後にお別れのひとときを過ごすことができてよかった。短期間で状況を好転させるのは簡単ではなかったけど、チェルシーのファン、特にスタジアムで観戦するファンは、自分が入ってきた状況を理解していたのだと思う。だけど、この期間にすべてを捧げたし、このクラブとは生涯にわたって本当につながっている。22歳の時に人生を変えたクラブであり、それは何があっても自分の頭の中で変わることはない。試合を通して、そして試合終了時のサポーターの声援に感謝している。
これからの道は分かれることになるだろうけど、心の中では常にチェルシーがある。あまりノスタルジックになるタイプではないし、このクラブとは本当に良い絆で結ばれていることは分かっている。またすぐにでも試合を見に来るだろうし、このサッカークラブのファンであり続けるよ」
とポッター氏が4月に監督を解任され、暫定監督を引き受けたランパード氏。サポーターへの感謝と共に、今後もチェルシーに関わっていきたいと話した。また、数多くの選手がトップチームに在籍することになってしまったドレッシングルームの裏側を明かした。
「(大きくなったメンバー)が問題の一部となっていた。中途半端な位置にいる選手(退団濃厚)がいると、このレベルで競争することは困難だし、そういう選手が多すぎた。誰が感情的になっているのか? 誰が別の場所に目を向けているのか? あるいはクラブが彼らに退団を望んでいるのか? それとも彼らが退団したいのか? これからは、すぐにその真相に迫ることになるだろう。私がここに来てから、ずっとドレッシングルームは静かだった。その一部は、グループに対する自信の欠如を反映しているが、それらの事柄のいくつかはグループとして、集団として対処されるべきだった。そういうことがたくさんあったから、おそらく選手たちは、休みが取れてよかったと思っているんじゃないかな。ただ、彼らは今シーズンに対して、集団としてだけでなく個人としても責任を負わなければならない」
肥大化した選手たちの感情を1つにまとめ上げることは、クラブのレジェンドでも難しかったと胸の内を話した。加えて、次期監督になることが決定していると報じられたマウリシオ・ポチェッティーノ氏について聞かれると、
「改善すべき点があるのは明らかだが、新監督はそれを自分の目で確認し、プレシーズンでチームと協力することになると思う。私は監督としてのポチェッティーノの大ファンで、非常に優れた監督だと思っている。彼は非常に優れた監督だが、どのような人物が選ばれるかということではなく、適切でハイレベルな監督を獲得することが重要なんだ。ただ、彼の歴史を見れば、この種のレベルのクラブ(PSG、トッテナム)と協力していたことが分かる。選手たちと協力して、より試合に勝てるようなチームの確固たるアイデンティティを確立するよう努めていかなければいけない」
最後に、約2カ月間指揮をした中で、チームの一番の課題について言及した。
「スタンダードという言葉はとてもシンプルに聞こえるが、現時点ではこのクラブにとって非常に重要なことなんだ。チェルシーのようなクラブのスタンダードは最大でなければ、体力的に十分な競争力を発揮できない。あるいは、プレミアリーグが要求するような高いレベル、高いスピードでプレーすることができなくなる。ドレッシングルームで一緒にいて、声を出してお互いを鼓舞し、ポジションを争う気持ちがなければいけない。私が入ってきたとき、すぐにそれが十分でないことがわかったからね。選手もクラブも、そこにいる全員が責任を持つ必要がある」
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と競争力の欠如、基準の低下を指摘。時間は掛かると思うが、それを新指揮官に上手く解決してほしいとエールを送った。
リーグの最終順位は12位と、1993‐94シーズン(14位)以降最も悪い成績で終えることになったチェルシー。来シーズンは国内だけの戦いとなり、試合数も減ることから、数多くの選手たちが退団する予定。新体制となる来季。今季と同じ過ちを繰り返さないためにも、迅速な対応で選手を整理して、プレシーズンに挑んでもらいたい。そして、強いチェルシーが戻ってくることを切望する。
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