ブライトンに逆転負けで公式戦3連敗のチェルシー。敗戦以上に問題がある事とは?ランパード暫定監督が指摘

ブライトンに逆転負けで公式戦3連敗のチェルシー。敗戦以上に問題がある事とは?ランパード暫定監督が指摘

2023年4月15日にプレミアリーグの31試合目が行われ、チェルシーはホームでブライトンと対戦。結果は、1対2でチェルシーが敗北した。

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スターティングメンバーは、ケパ、チャロバー、フォファナ、バディアシル、チルウェル、フェルナンデス、ザカリア、ギャラガー、ムドリク、プリシッチ、スターリングでフォーメーションは、4-3-3。

サブメンバーは、メンディ、アスピリクエタ、ククレジャ、ジェームズ、コバチッチ、マウント、フェリックス、ツィエク、オーバメヤン。

ランパード氏が暫定監督に就任し、ウルブス戦、レアルマドリード戦と連敗中のチェルシー。今試合は18日のレアルマドリード戦(2ndレグ)を見据えて、カンテ、シウバ、ハヴァーツなどを休ませて挑んだ。

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試合はチェルシーが先制する形でスタートする。前半13分、ハーフウェイライン付近の左のハーフスペースでボールを受けたムドリクが、そのまま斜めに仕掛けて相手ディフェンダーを引き付ける。そして、自身の背後から飛び出したギャラガーにヒールで繋ぎ、これをギャラガーがシュート。それがダンクに当たり、ディフレクトしてゴール左隅へ決まる。チェルシーは、4月に入り初ゴールを記録した。

しかし、そこからはブライトンのペースで試合が進む。三笘とエストゥピニャンの左サイドを起点とされ、深い位置まで責められる。前半26分には高い位置での潰しから、三笘にフォファナとバディアシルがかわされ、エリア内でシュートを打たれるも、これはケパがセーブ。

ブライトンの攻撃を何度も防いでいたが、前半39分に交代したウェルベックが、その3分後にグロスのクロスに反応。ペナルティエリア内でのヘディングシュートが右隅に決まり同点で前半が終了する。

前半だけでブライトンに被シュート11本を打たれ、修正すると思われたが、選手交代なく後半がスタート。そして、アウェイのブライトンがボールを保持し、再三シュートシーンを作り出されてしまう。

完全にブライトンに支配され、後半12分に4枚替えを敢行。フォファナ、フェルナンデス、スターリング、プリシッチを下げてジェームズ、コバチッチ、フェリックス、ツィエクを投入。

それでも相手の勢いを止めることができず、後半24分にエンシソがペナルティアーク手前でフリーとなり、右足を振り抜かれてしまうと、そのシュートがゴール左上隅に飛び失点。逆転を許してしまう。

得点が必要なチェルシーは、後半29分にザカリアを下げてマウントを投入。試合終盤にかけてチェルシーがボール支配し、ムドリクなどがロングシュートでゴールを脅かすも…ゴールは遠く、このまま1対2で試合終了。

公式戦5試合ぶりにゴールを記録したものの、公式戦3連敗と苦しい状況が続いている。試合後ランパード暫定監督は、

「今は敗戦よりもパフォーマンスについて話す必要がある。勝利はパフォーマンスによってのみもたらされるもので、その点では相手に大部分で負けていたから非常に残念だった。ブライトンはとてもいいチームだし、リーグ戦の誰に対してもあのようなパフォーマンスができるのだから、彼らを褒めなければならない。

だけど、チェルシーはあと1ヤード足りなかったり、タックルが間に合わなかったり、デュエルで勝てなかったり、あってはならないことが多く見られた。そんな調子では試合に勝てない。そのためには能力だけでなく意欲も必要で、今のところチームにはそれが欠けているし、早く取り戻さなければならない。3連敗について多く語られるだろうけど、自分はチームのパフォーマンスについて考えていて、それさえ良ければ勝利はやってくる。今日のパフォーマンスは勝利に値するものではなかった。

早く不調の原因を究明して、流れを変えるのが自分の役目。スタンフォードブリッジで、チェルシーが必ず行うべきパフォーマンスがある。それはスプリント、リカバリー、相手にプレッシャーをかけボールを奪うこと、そしてボールを持ったらアイデアをもってプレーすることだ。今日はそれができていなかったし、能力も足りていなかった。できる限り改善するのが自分の仕事だけど、今日のパフォーマンスを見る限り、やるべきことが多く残っている」

とパフォーマンスの改善が必須だと話した。また、フィジカル面の問題も指摘した。

「トップチームになるため、あるいはトップチームになる野望を持つためには、フィジカル面で上位を目指す必要があるのは間違いないし、それを目指さなければならない。それは個人としてもチームとしても言えることだ。チームとして強いグループは、その中の個人によってのみもたらされる。それがこのクラブの20年の歴史。

どんな理由であれ、今現在、変化によって影響を受けているかもしれないけど、それは言い訳にはなり得ない。今日のパフォーマンスを繕うつもりはないし、選手たちもそれを望んではいないと思う。このグループには能力があるのはわかる。だけど、プレミアリーグではプラスアルファが必要で、今日は明らかにそれが足りなかった」

ブライトン、ウルブス、アストンビラというチームに敗北してしまっているチェルシー。もう敵チームに脅威を与えられるチームではなくなっている事も指摘した。

「過去20年間は誰よりも成功していたチームだけど、それを想い馳せるのは無駄なことなんだ。パフォーマンスによって恐怖心が低下する瞬間がある。私の頭の中では、数年前のリヴァプールがそうで、彼らはそれを取り戻し、また戻ってきた。チームが自分たちに対して自信を持つようになり、自分たちの内面を見つめ直して、対戦するのが嫌なチームになるしかない。

また、サポーターに対して重要なのは、ピッチで何を提供するかということだ。チャンピオンズリーグのレアルマドリード戦では、『積極的に応援してほしい』とは言えない。ファンがいつものように来てくれるとは思わないし、私たちも何かを変えるチャンスがある。(サポーターに支えてもらえるかは)私たちチーム次第なんだ」

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今季リーグ12敗目を喫したチェルシー。終盤だが勝点40にも到達していないという厳しい状況の中、今シーズン大一番のCL準々決勝2ndレグを迎える。

2点ビハインドのチェルシー。今季3得点以上を記録したのは、わずか3試合だけと、逆転するためには、全てが上手くいくことが最低条件となる。CLで負ければ、来シーズンのCL出場は絶望的。チームを早く作り直すためにも今シーズン途中から新指揮官に選手の有無を決めてもらい、スムーズに新シーズンを迎えたほうが良いのかもしれない……。

・ムドリクはチェルシーで2アシスト目を記録。リーグ戦においてチーム内で1位タイになる(ククレジャ、マウント、チルウェル、シウバ、フェルナンデス、スターリング)

・チェルシーはリーグ戦において、ブライトンにホームで初めて敗北

・チェルシーは今シーズン4度目の公式戦3連敗