リヴァプールと公式戦4試合連続でスコアレスドローとなったチェルシー。暫定監督が決定力不足&カンテの途中交代について言及

リヴァプールと公式戦4試合連続でスコアレスドローとなったチェルシー。暫定監督が決定力不足&カンテの途中交代について言及

2023年4月4日(日本時間5日)にプレミアリーグ2022-23シーズンの29試合目が行われ、チェルシーはホームでリヴァプールと対戦。結果は0対0の引き分けに終わった。

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スターティングメンバーは、ケパ、W・フォファナ、クリバリ、ククレジャ、ジェームズ、フェルナンデス、カンテ、コバチッチ、チルウェル、フェリックス、ハヴァーツでフォーメーションは、3-6-1。

サブメンバーは、メンディ、バディアシル、ギャラガー、マドゥエケ、マウント、プリシッチ、ロフタスチーク、ムドリク、スターリング。

ポッター監督が解任され、ブルーノ・サルトール暫定監督が初めて指揮を取る今試合。カンテ、コバチッチ、フェルナンデス、フェリックスと4名を中盤に配置し、勝利を目指した。

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チェルシーは、復帰したカンテが素晴らしいパフォーマンス見せ、ボールを回収。そこからジェームズ、チルウェルの両ウインガーを上手く使いながら、攻撃に厚みを加えていき、試合のペースを掴んでいく。

前半5分には、ショートカウンターからボックス内に抜け出したコバチッチが、冷静に相手ゴールキーパーのアリソンをかわし、シュートを打つが、コナテに防がれ先制点を逃す。さらに前半24分には、チルウェルの左コーナーキックからのこぼれ球をジェームズが拾い、ダイレクトで素晴らしいミドルシュートを放ちゴールネットを揺らすが、その前にフェルナンデスがオフサイドという判定になってしまいノーゴール。前半をスコアレスで折り返した。

後半に入っても攻撃の手を緩めないチェルシー。後半3分には左サイドでのフェリックスの打開からハヴァーツ、カンテと中央でパスを繋ぎ、後方からコバチッチがボックス内に侵入。アリソンとの1対1を作るが、シュートを大きくふかしてしまう。さらに、その2分後には、カンテの絶妙なスルーパスに抜け出したハヴァーツがボックス内で再度アリソンとの1対1を迎えるが、シュートはセーブされてしまう。しかし、その撥ね返りを体で押し込みゴール…かと思われたが、VARの結果、左腕で押し込んだという判定となり無得点。

ゴールが遠いチェルシーは、ムドリク、スターリング、ギャラガーを投入し得点を奪いに行くも、大きな見せ場を作れないまま試合終了。スコアレスドローで勝点1を分け合った。試合後サルトール暫定監督は、

「我々は試合に勝つための十分なチャンスを作ったが、2つのゴールは認められなかった。選手たちは全力を尽くし、心を込めてプレーをしていたから、これ以上は望めない。明らかに、ゴール前での決定力に問題があるのは分かっている。彼らは人間であり、チャンスを逃したことはわかっているが、最も影響を与えられる場所では、態度も努力もしっかりとあった。

練習では上手くいくが、試合になれば全く違う。しっかりと話し合い取り組んできているが、それを継続していかなければならないんだ。選手は多くのことを経験してきており、彼らにとって厳しいシーズンになっている。しかし我々は、選手たちを助け続けるだけなんだ」

と前節同様多くのチャンスは作るが、ゴールネットを揺らすことができないことに悔しさを滲ませた。また、暫定監督ながら初めて監督としてプレミアリーグで指揮をとった感想を聞かれると、

「楽しむのは本当に難しかった。でも、自分自身が最高のプロフェッショナルであることに集中した。選手を助け、サポートをして、1時間1時間、1日1日に集中することを心がけてきた。今試合、私はフェリックスを含め、中盤を4人するフォーメーションを組んで、ダイヤモンドのような形にしたかった。選手たちは本当によくやってくれたし、ポゼッションもカウンターアタックのチャンスも作っていた。ただ、個人的に大きな変化があったわけではなく、復帰したカンテがゲームに大きな影響を与えてくれたんだ。ただ彼は怪我から復帰したばかりなので、監督として、またコーチとして、選手を守る義務があったからギャラガーと交代した」

と中盤のキープレーヤーが帰ってきたことで、試合の流れを掴むことができたという。実際にカンテがピッチを去った後は、上手く攻撃を展開することができず、苦戦を強いられていた。

最後に、週末に行われるウルブス戦でも采配する可能性があるのか?を尋ねられた。

「現状では家に帰って休養し、一日一日に集中する。オーナーたちは、スタッフができる限りプロフェッショナルであり、このクラブを代表してベストを尽くすことを理解している。私たちは、このクラブの基準も要求も知っているし、常にそうするように心がけている。スポーツディレクターは、この状況を説明し、選手たちをサポートしている。誰にとっても簡単な状況ではないが、うまくコミュニケーションを取ることが必要なんだ」

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トゥヘル氏、ポッター氏と1シーズンで2人を解任してしまったチェルシーは、慎重に慎重を期して次期監督を決める可能性がある。現在は、ユリアン・ナーゲルスマン氏、ルイス・エンリケ氏と話し合いが行われている状況となっているが、あと数名との話し合いが行われる予定。今度は失敗できないチェルシー。オーナー変更後、3人目の監督は誰になるのだろうか。

 

・チェルシーはリーグ戦29節終了時点で29ゴール。リーグ戦のこの段階でこれ以上に得点が少なかったのは1921-22シーズン(23ゴール)、1923-24シーズン(16ゴール)の2回

・チェルシーはリヴァプールとの公式戦4試合連続でスコアレスのドロー。トップリーグのチームとしては、アーセナル対QPR(1992-94)以来の出来事

・カンテはリーグ戦で約9カ月ぶりに先発出場を果たす(2022年8月のトッテナム戦)