トッテナムに敗れ公式戦3連敗となったチェルシー。ポッター監督の去就&チアゴ・シウバの怪我の状態は?

トッテナムに敗れ公式戦3連敗となったチェルシー。ポッター監督の去就&チアゴ・シウバの怪我の状態は?

2023年2月27日に2022-23シーズン プレミアリーグ24試合目が行われ、チェルシーはアウェイでトッテナムと対戦。結果は、2対0でチェルシーが敗北となった。

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スターティングメンバーは、ケパ、ジェームズ、クリバリ、シウバ、チルウェル、フェルナンデス、ロフタスチーク、ツィエク、フェリックス、スターリング、ハヴァーツでフォーメーションは、4-2-3-1。

サブメンバーは、ベッティネッリ、バディアシル、W・フォファナ、マウント、ギャラガー、ザカリア、ムドリク、マドゥエケ、オーバメヤン。

チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦のファーストレグで、ドルトムントに負けたチェルシー。前節のリーグ戦も最下位のサウサンプトンに負けるなど、調子が上向かないチェルシー。今節は、4位トッテナムとのロンドンダービーということもあり、ライバルを下し、悪い流れを断ち切りたい一戦となった。

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試合は、序盤からチェルシーがボールを保持し、ツィエクやフェリックスがシュートを放つなど、積極的な攻撃を見せていた。しかし、前半18分にボックス内でケインの突破に対応したシウバが、ケインとクリバリと交錯して左ヒザを負傷。一度はプレーに復帰するもピッチに座り込んでしまい、ヴェスレイ・フォファナと交代することになった。

その後、徐々に試合のペースをトッテナムに掴まれ、前半27分にはボックス手前でホイビュアにミドルシュートを打たれると、それがフォファナの足に当たり右ポストに直撃するもクリア。また前半のロスタイムには、リシャルリソンへアフターチャージを行ったツィエクのファウルをきっかけに小競り合いが起き、エメルソンを押し倒したツィエクにレッドカードが掲示。しかし、アトウェル主審はオンフィールドレビューで再度当該シーンを確認後、カードの色がイエローに変わり退場が取り消され、スコアレスで前半を終える。

勝利を目指していたチェルシーだったが、後半1分に左サイドを起点とした攻めからリシャルリソン、クルゼフスキとボックス手前で繋がれ、ボックス右に侵入したエメルソンが右足でシュート。これをケパが防いだもののフェルナンデスのクリアをスキップに奪われ、そのまま持ち運ばれ、ペナルティエリアの外から右足を振り抜かれる。それをケパが手で弾いたが、ボールはクロスバーの内側を叩きゴールイン。公式戦3試合連続で先制点を許してしまった。

意気消沈気味のチェルシーは、後半17分にマウントとザカリアを投入。攻撃に変化を加えようとするも相手の守備を崩すことができず、逆に後半37分にトッテナムの右コーナーキックからダイアーにバックヘッドで後ろに逸らされ、ファーに走り込んでいたケインに決められてしまい追加点を決められてしまう。

何とか得点を決めたいチェルシーは、後半38分にオーバメヤン、ムドリクを投入。しかし、決定的なチャンスは作れず敗戦。公式戦3試合連続無得点の3連敗で、アウェイの地を去ることになった。試合後ポッター監督は、

「試合の入りは良かったと思う。最初の20~30分は良いプレーをしていた。きちんとコントロールして、相手を少し追い詰めてシュートチャンスもあったし、チームにもエネルギーがあった。前半は比較的互角だったが、後半はこれ以上ないくらいひどい始まり方をした。タイトなゲームでは、最初のゴールが本当に重要になる。そして、チャンスがあまりないゲームでのセットプレーでの失点。トッテナムに5バックで守られたため、チャンスを次々と作るのは簡単ではなかった。

もちろん敗戦は悔しいし、結果にも失望している。今日のような結果と現在の状況の後、私の焦点はリーズユナイテッドとの試合にあり、トップ4のことについては考えていない。気分を高め、精神を高め、良い気分を見つける必要がある。良い試合をして勝ち点3を獲得できることを願っている。この段階ではそれがとても重要で、それ以外には何も見えていない」

と後半開始直後の失点で勢いを失ってしまい、4位のトッテナムとの勝ち点差が14まで広がってしまったが、次戦のみに集中していると話した。また選手たちのパフォーマンスについて聞かれると、

「この1週間のトレーニングは、本当に良かった。そしてチーム内のスピリットもすごく良かったんだ。選手たちは、チームのために戦っているんだ。もっと良い結果を出したいと思っているし、傷ついてもいる。結果を出したいという気持ちは伝わってくるが、本当に厳しい状況にある」

と選手の気持ちを代弁。しかし、2023年に入り公式戦11試合を戦いわずか1勝と、自身の立場も厳しいものであるとコメントした。

「(オーナー陣からの信頼が無くなっている?)という質問は、このような結果が続いている間は無くならないだろう。私たちは試合の前にアーセナルのオール・オア・ナッシングについて話をしたが、人々が解任を要求し、退任間近になっていたアルテタ政権から2年が経ったけど、明らかに今は状況が変わったんだ。そして、クロップ監督の状況を見ると、彼らも結果を得られなくなったら、突然人々は彼を追い出そうとした。それがフットボールの本質。私は明らかにこのクラブで十分な誠意を見せることができていないし、それも受け入れている。勝ちたいと思っているが、苦しい状況になってしまっている。それは私の責任だ」

と批判に対しては受け入れているが、アルテタ監督のように好転させられる可能性があるとも語った。最後に、前半に負傷交代したシウバの状況について話した。

「まだ分からない。あまり深刻ではないことを願っているが、診断を下すのに十分なほど医師と話しができていないんだ。そして、コバチッチは病気だったからメンバー外となった」

と次戦のリーズユナイテッド戦に出場できるかどうかは、まだ分からないとコメントを残し、スタジアムを去った。

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勝利ができないことは仕方がないかもしれないが、一番深刻な問題は得点ができていないこと。2023年に入り、わずか4ゴールと攻撃が全く機能していない。良い時間帯はあるが、1試合を通してパフォーマンスが良かった試合が今年はなく、戦術やシステムを議論する前に、最も大切な『選手たちの士気』をポッター監督は全く上げられておらず、それがこの結果に繋がってしまっているのではないか。

勝ち点を落とし続けているチェルシー。降格圏となる18位エヴァートンとの差はわずか10ポイントと、降格争いに突入する可能性も現実味を帯びてきている。オーナー陣はどこまでポッター監督を支持し続けていくのだろうか。サポーターはもちろんのこと、このままの状態では主力選手もチームを離れてしまいかねない。

Wakeup callはいつになるのだろうか? この状況が何一つ変わらなければ、長いトンネルを抜けだすのはかなり先になりそうだ。

・チェルシーは、公式戦直近10試合のアウェイゲームで勝利なし(3分7敗)

・チェルシーは、11月からのプレミアリーグで12試合戦い6ゴール。これより少ない得点数のチームはいない

・チェルシーは、公式戦3試合連続無得点