敵地ベルナベウで3得点もチェルシーはレアルマドリードに惜敗しCL準々決勝で敗退。「非常に誇りに思う」とトゥヘル監督がコメント

敵地ベルナベウで3得点もチェルシーはレアルマドリードに惜敗しCL準々決勝で敗退。「非常に誇りに思う」とトゥヘル監督がコメント

2022年4月12日(日本時間13日)に、チャンピオンズリーグ(CL) 準々決勝のセカンドレグが行われ、チェルシーはアウェイでレアルマドリードと対戦。結果は2対3(レアル:ロドリゴ、ベンゼマ チェルシー:マウント、リュディガー、ヴェルナー)で、チェルシーが勝利したものの合計では5対4となり、チェルシーが準々決勝で敗退した。

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チェルシーのスターティングメンバーは、メンディ、ジェームズ、シウバ、リュディガー、アロンソ、カンテ(ツィエク、延長前半10分~)、コバチッチ(ジョルジーニョ、延長後半開始~)、ロフタスチーク(サウール、延長後半開始~)、マウント、ヴェルナー(プリシッチ、後半38分~)、ハヴァーツでフォーメーションは4-3-1-2。なお、怪我や病気によりルカク、オドイ、チルウェル、バークリーがメンバーから外れた。

ファーストレグでは1対3とチェルシーが2点を追いかける状況の中、前半15分にヴェルナーのワンタッチパスをボックス中央で受けたマウントが右足を振り抜きゴールイン。チェルシーが幸先よく先制し、1点のビハインドで前半を終えることに成功した。

後半開始からも得点を奪うため、チェルシーは前線からボールを取りに行く。後半6分には、マウントの右コーナーキックからボックス中央のリュディガーが相手ディフェンダーを巧みにかわし、ヘディングシュート。これが右隅に決まり0対2。2戦合計3対3のタイに戻すことに成功する。

勢いに乗るチェルシーは、後半30分にボックス左に侵入したヴェルナーがシュートフェイントで相手ディフェンダーを滑らせてから右足でシュート。クルトワの左手に当たったもののネットインし、チェルシーが0対3と、2戦合計スコアでも逆転した。

このまま試合が終われば、チェルシーにとって歴史的な大逆転劇となったが、レアルマドリードはそれを許さなかった。アンチェロッティ監督は、マルセロとロドリゴを投入し、得点を狙いに行くと、それが功を奏し、ロドリゴが後半35分に得点。そのまま試合は動かず、2戦合計4対4で延長戦に突入する。

そして、延長前半6分にレアルマドリードに逆転される。カンテとロフタスチークがボールを回収しようとしたときに、一瞬どちらがボール取りに行くのか迷った隙をつかれて、カマヴィンガにボールを回収され、それをヴィニススへ。ヴィニシウスがボックス中央のベンゼマにクロスを上げると、それを頭で冷静に押し込まれ、2戦合計5対4とレアルマドリードが勝ち越されてしまう。その後、ツィエクやジョルジーニョを入れて攻撃を仕掛けるが、ゴールネットを揺らすことはできず試合終了。120分間の激闘の末、チェルシーは惜しくもCL準々決勝で敗退することになった。試合後トゥヘル監督は、

「非常に残念であると同時に、非常に誇りに思っている。素晴らしい試合をしたんだ。2試合で4得点を挙げ、もっと得点できる大きなチャンスもあった。だが少しの不運と、純粋な個人のクオリティ、攻撃の切り替えで負けてしまった。ブレントフォード戦やファーストレグとはまったく違う形で、この試合に挑んだ。最も重要なのは、戦術に忠実であるか、いかに生き生きとした構成でプレーするかで、今夜はそれが限界まで発揮された。(このようなパフォーマンスは)とても嬉しい。これが前進する道になる。こうした努力ができるなら我々は特別なチームであり、誰と対戦しても負ける気がしない。この試合を誇りに思う」

と準決勝には届かなかったもののチームのパフォーマンスについて称賛した。また、アロンソのゴールがハンドで認められなかったシーンについては、

「私はゴールを見ることができなかったが、審判には自分で確認しなかったことにとてもがっかりしたと伝えた。このような試合では、笛を吹くラインは決まっているのだから、他の人にこのような判断を任せてはならない。そうすれば、状況をもっとうまく説明できるはずだ」

と大一番の試合で主審にきちんと確認してほしかったと話した。敗れはしたものの敵地・ベルナベウで3得点を挙げたパフォーマンスは本当に素晴らしかった。今シーズンのチャンピオンズリーグは終わったが、4月17日にはFAカップ準決勝でクリスタルパレスと対戦する。この勢いを維持し、決勝進出を目指してほしい。

 

・リュディガーはCLで初得点を挙げる

・マウントは、ベルナベウで行われたレアルマドリード戦でゴール。CLにおいて、英国人選手3人目となる快挙(2001年アラン・スミス、2013年ダニー・ウェルベック)