3バックの中央でプレーしたロフタスチーク。トゥヘル監督は来シーズンを見据え、ディフェンスラインで起用することを視野に入れている?

3バックの中央でプレーしたロフタスチーク。トゥヘル監督は来シーズンを見据え、ディフェンスラインで起用することを視野に入れている?

FAカップ5回戦のルートンタウン戦で、初めて3バックの中央という慣れない役割を担うことになったルベン・ロフタスチーク

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「驚きだったんだ! 前日にそこでプレーするかもしれないことを知った。12歳か13歳の時に、1シーズンか2シーズン、センターバックをやったことがあるんだけど、好きじゃなかったんだ。でも、今日はちょっと違っていた。当時は4バックのセンターバックとしてプレーしていたけど、今回はもっと自由に飛び出して、最初から攻撃を仕掛けることができたから、楽しめたよ」

と10年以上ぶりにディフェンスラインを担当したことについて話した。

「守備陣にはケガ人がたくさんいたし、週末(カラバオカップ決勝)に120分間プレーしたばかりで、累積の選手もいたからね。自分の置かれた場所で仕事をしなければならない。それでも自分のクオリティや自分らしさを出そうと試みたんだ」

不慣れな場所でのプレーとなったが、自身の能力を出すことに専念したロフタスチーク。後半23分には最終ラインからのロングフィードをヴェルナーに送り、ゴールをアシストするなど、攻守で勝利に貢献した。また、トゥヘル監督も

「誰かが新しいポジションを見つけるきっかけとなるのは、これが初めてではない。彼は、序盤こそおとなしかったけど、3バックの真ん中でとてもよくやっていた。試合中に成長し、この日最高のパフォーマンスを発揮してくれたので、とても助かったんだ」

とプレーを評価した。そして、次の試合となったプレミアリーグのバーンリー戦(2022年3月5日)でも驚きの采配があった。

後半25分に、ジェームズと交代したロフタスチークは、そのまま右サイドのポジションを担当。アスピリクエタが怪我でメンバー外になっていたこともあるが、彼の能力を間近で見ているトゥヘル監督は、来季を見据えて、センターハーフ以外でロフタスチークが‟どこのポジションでプレーができるのか?” 様々な可能性を探っているように感じた。

特に、ディフェンスラインのポジションにおいては、クリステンセン、アスピリクエタ、リュディガーの3人が今夏で契約満了。3人ともに、契約延長の交渉が上手く進んでおらず、クリステンセンとアスピリクエタにおいては、バルセロナへの移籍が近づいていると報じられている。

もしロフタスチークが、3バックの中央を担える選手になるのであれば、クリステンセンが抜けた場合に備えることもできるのではないか。身長190センチ、ビルドアップもでき、ロングフィードも上手い26歳。トゥヘル監督は来季、彼をディフェンスラインで起用することを視野に入れているのかもしれない。