ルートンタウンに逆転勝ちでFAカップ準々決勝進出を決めたチェルシー。試合後にはトゥヘル監督がアブラモビッチオーナーの売却決断について言及

ルートンタウンに逆転勝ちでFAカップ準々決勝進出を決めたチェルシー。試合後にはトゥヘル監督がアブラモビッチオーナーの売却決断について言及

2022年3月2日(日本時間3日)にFAカップ5回戦が行われ、チェルシーはチャンピオンシップのルートンタウンと対戦。結果は2対3(ルートンタウン:バーク、コーニック チェルシー:サウール、ヴェルナー、ルカク)で、チェルシーが接戦を制し、準々決勝進出を決めた。

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スターティングメンバーは、ケパ、リュディガー、ロフタスチーク、サール、オドイ(ヴェイル、後半18分~)、ジョルジーニョ(C)(ジェームズ、後半31分~)、サウール、ケネディ(プリシッチ、後半18分~)、マウント、ヴェルナー、ルカクでフォーメーションは3-4-3。なお、チャロバー、チルウェル、ツィエク、クリステンセン、アスピリクエタは怪我のため欠場となった。

 

今試合は、ロフタスチークがセンターバックとして起用されるサプライズがあった。そして、左サイドには1月にフラメンゴからリコールされチェルシーに復帰したケネディが出場した。

試合は、開始2分にルートンタウンに先制される。コーナーキックから、バークがヘディングでゴール前に送ると、ポストの内側で跳ね返りゴールイン。しかし、チェルシーは前半27分に、マウントが中央でインターセプトすると、それをヴェルナーへ。2人目を抜いたところでつまずいたが、そのバトンを受けたサウールが右足を振り抜きゴールイン。サウールは、チェルシーで初ゴールとなった。

同点に追いついたことで、チェルシーペースとなっていったが、前半40分にコーニックがオフサイドラインを突破し、ケパとの1対1を制しゴール。前半は、2対1でルートンタウンがリードする展開となった。

後半は、得点を狙うチェルシーが優位に進め、何度もチャンスを創出。CBのポジションでプレーしていたロフタスチークも徐々にポジションを上げ、攻撃の手数を増やし、ルートンタウンのゴールに迫っていった。それが功を奏し、後半23分にロフタスチークが中央付近からヴェルナーへパスを出すと、そのままキレイにトラップをして右隅にゴール。これで同点となった。

90分で試合を決めたいチェルシーは、その10分後にヴェルナーの折り返しをルカクが合わせ、勝ち越し。このリードを最後まで守り切り、チェルシーが2対3で逆転勝利。準々決勝進出を決めた。試合後トゥヘル監督は、

「多くの選手が抜け、ディフェンスの選手は多かれ少なかれいなかったし、まったく新しいセットアップで、まったく新しいコンペティションに臨むことになった。もちろん、一日中、クラブのことが騒がれていたので、集中するのは簡単ではなかったが、我々は非常によくやった。ヴェルナーはとても良いプレーをしたし、ルカクはゴールを決めた。だから彼らをピッチに残した。この試合が彼らにとって最も重要な試合であって、集中力を高めて真剣に取り組んでいた」

とディフェンスラインの選手が怪我で足りていないことで、ロフタスチークをディフェンスラインに置くことを決定せざるを得ない状況となった。また、得点を決めたルカク、ヴェルナーについては良いプレーをしていたと話した。

また、試合の直前にロマン・アブラモビッチオーナーがチェルシーの売却を決断したという声明が発表されたことについても言及した。

「もちろん、選手たちはインターネットに接続しているし、テレビも見ているから知っているし、メッセージも受け取っている。しかし、それでも、私たちは準備の段階でこれだけ集中した。もしかしたら、ある選手はより影響を受け、ある選手は受けなかったかもしれないが、最終的に私たちは集中し、勝つための鍵を見つけることができた。私はまだ恵まれていると感じているし、良い場所にいるので、それほど心配はしていないし、ベストを尽くしている。自分ではどうしようもないことを、あまり心配する方ではないんだよ。大きなニュースであり、大きな変化になるだろうが、私も変化を恐れることはなく、自分が影響を与えられることに集中したい。そして、それはコブハムのチームとともにある」

と大きなニュースの中でも選手たちは集中していたと話し、トゥヘル監督自身も変化に恐れず、チームをより良くする方法だけを考えていると力強く話した。

約20年に渡りチェルシーのオーナーを務め、数々のタイトルを獲得し、クラブの繁栄に大きく貢献したアブラモビッチ氏。サッカーを愛し、チェルシーを愛していた彼が、現在の社会情勢でオーナー職を辞することになったことは非常に残念であり、非常に悲しい。しかし、次のオーナーが誰になっても彼の成し遂げた功績は、チェルシーで永遠に語り継がれる。