「このチームに大きな特徴があるとすれば…」アスピリクエタが話したトッテナム戦勝利の鍵

「このチームに大きな特徴があるとすれば…」アスピリクエタが話したトッテナム戦勝利の鍵

2021年9月19日(日本時間20日)に行われたプレミアリーグ第5節、トッテナム対チェルシー(アウェイ・トッテナムホットスパースタジアム)のロンドンダービーは、チェルシーが0対3(チアゴ・シウバ、カンテ、リュディガー)で勝利した。

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チェルシーのスターティングメンバーは、ケパ、クリステンセン、チアゴ・シウバ、リュディガー、アスピリクエタ(c)、ジョルジーニョ、コバチッチ、アロンソ、マウント(カンテ、後半開始~)、ハヴァーツ(ヴェルナー、後半25分~)、ルカクで、フォーメーションは3-4-2-1。なおプリシッチ、メンディは怪我により欠場となった。

試合は、序盤からトッテナムが前線からハイプレスをチーム全体で連動して行い、チェルシーの守備陣にプレッシャーをかける。何度か危険な場面を作られるが、シウバ、リュディガー、クリステンセンの3バックが対応し、無失点で前半を終える。なおチェルシーは攻撃面で中々チャンスが作れず、枠内シュート0本と、トゥヘル監督就任後“初めて前半を枠内シュート0本”で終えてしまった。

流れが悪いと考えていたトゥヘル監督は、前半終了後にマウントに代えてカンテを投入。中央の枚数を増やし、3-5-2的なフォーメーションに変更した。カンテが入ったことで、中盤でボールを回収することに成功し始めたチェルシーは、徐々に試合のペースをつかみ後半4分に先制する。左コーナーキックをアロンソが蹴り、中央で飛び込んだシウバがデレアリに競り勝ち、頭で合わせると、そのボールはゴール右下に吸い込まれた。

後半12分には、ペナルティエリア手前からカンテが右足を振り抜くと、シュートはダイアーに当たりコースが変化。ボールは左のポストに当たりゴール。0対2とリードを広げた。そして、後半のアディショナルタイムには、ペナルティエリア右にいたヴェルナーがグラウンダーでマイナス方向に折り返すと、反応したリュディガーが右足を振り抜き、ゴール左隅に流し込んだ。このまま試合は終了となり、0対3でチェルシーが勝利した。

試合後トゥヘル監督は、

「最初の45分には不満が残った。ケパやシウバのような個人的に素晴らしいパフォーマンスもあったし、それ以外の選手も良かったが、全体的にエネルギーが不足していた。だから、ハーフタイムにはっきりと話した。(カンテ投入は)実際にシステムを変えたわけではないが、それが重要だったのかもしれない。ギアを入れたいときに投入するには最適な選手であり、私たちは、コンパクト性とボール奪取力を向上させて、相手の陣地で試合をしたかった。それが私の意図で、うまくいったね」

と中盤にエネルギーのあるカンテを入れることで、敵陣でプレーしたいという意図が明確にチームに伝わり、得点も決まった。キャプテンのアスピリクエタは、

「このチームに大きな特徴があるとすれば、それは『全員で戦っている』ということ。2人のディフェンダーが得点し、良いチーム相手にクリーンシートを達成できた。前半は自分たちのレベルではなかったけど、後半はハードワークし、かなり改善されたと思う。結果的に、もっとゴールを決められてもおかしくなかったね」

と全員で勝ち取った勝利だと話した。チェルシーはリーグ5試合を終えて4勝1分と無敗をキープ。リーグはまだ始まったばかりだが、アーセナル、リヴァプール、トッテナムという強豪らを相手に、順調に勝ち点を積み重ねている。まだ“優勝”という二文字は早いが、それを期待させてくれる戦いをトゥヘル監督のもと、選手たちが見せている。

・チェルシーは、リーグ戦のアウェイでのロンドンダービーで、6連勝を達成。これはクラブの歴史において初めての快挙

・シウバは、36歳362日でリーグ戦のゴールを記録。これはチェルシーの選手として、2番目の最年長記録(ドログバ、37歳49日)

・カンテは、リーグ戦で2019年11月のマンチェスターシティ以来となるゴールを決めた