フルハムに敗れ公式戦3連敗のチェルシー。デビューしたフェリックスの一発退場&ザカリアの怪我の状態は?
2023年1月12日(日本時間13日)にプレミアリーグ2022-23シーズンの18試合目が行われ、チェルシーはアウェイでフルハムと対戦。結果は、2対1でチェルシーが敗北した。
スターティングメンバーは、ケパ、チャロバー、シウバ、クリバリ、アスピリクエタ、ザカリア、コバチッチ、ホール、マウント、フェリックス、ハヴァーツでフォーメーションは3-4-2-1。
サブメンバーは、ベッティネッリ、ツィエク、ギャラガー、バディアシル、オーバメヤン、D・フォファナ、ジョルジーニョ、チュクエメカ、ククレジャ。
前節のリーグ戦(マンチェスターシティ)とFAカップ3回戦(マンチェスターシティ)を落とし、1月にまだ勝利が無いチェルシー。今試合では、約30時間前にアトレティコマドリードからローンで加入したばかりのフェリックスが先発出場し、活躍が期待された。
【関連記事:マンチェスターシティに惜敗したチェルシー。前半で交代したプリシッチ&スターリングの怪我の状態は?】
試合は、その期待どおりにフェリックスが決定機を作る活躍を見せ、積極的にシュートを打つシーンを何度も作った。プレミアリーグのデビュー戦とは思えないほどの好プレーを見せていたが、先制したのはフルハム。
前半25分に、ペナルティエリア内左からウィリアンがカットインし、右足でシュート。これがチャロバーに当たり、ゴールに吸い込まれる形で失点。それでも攻撃の手を緩めないチェルシーは、フェリックスを中心に攻撃を展開し、前半だけで枠内シュート5を本も打ったがゴールには至らず、前半を1点のビハインドで終えた。
追いかけるチェルシーだったが、後半2分にホールがもらったペナルティエリア外左でのファールにより、フリーキックのチャンスを得る。それをマウントが直接狙ったが、ニアサイドのポストに直撃。しかし、そのボールのこぼれ球をクリバリが押し込み、同点に追いついた。
この勢いで逆転を狙ったチェルシーだったが、後半11分にザカリアが負傷し、ジョルジーニョと交代。その2分後には、フェリックスがテテに対し、危険なスライディングタックルを行い一発退場。試合の流れがフルハムに傾いてしまう。
10人になったチェルシーは、フォーメーションを4-4-1気味にして、カウンターで得点のチャンスを伺っていたが、後半28分にアンドレアス・ペレイラが右サイドから大きなアーリークロスを飛ばすと、ケパが飛び出す判断を見誤り、ボールに触れられないままゴールマウスを開けてしまい、カルロス・ビニシウスに難なくヘディングで決められ失点。
後半34分には、チュクエメカ、ツィエク、ギャラガー、ククレジャと一気に4人を投入するもゴールを奪うことができずに試合終了。チェルシーは不運も重なり公式戦3連敗となった。試合後ポッター監督は、
「本当に悔しいし、非常に厳しい状況になっている。勝ち点を取れなかったのは残念。前半は比較的互角の試合展開だったと思うし、いいチャンスも何度かあった。だけど、後半になって(フェリックスが)レッドカードを受けた。あのタックルに悪意があったとはまったく思わない。もちろん、少し高さがあったし、レフェリーには判断がある。感情的なプレーではなかったと思うし、そう感じなかった。プレミアリーグのスピードと、このレベルのサッカーの試合では起こりうることだと思うし、今のチェルシーの状況を表しているようだった。フェリックスは試合に素晴らしい影響を与えていただけに、3試合も彼を失ってしまったことは、本当に残念。
おそらく、相手が何か特別なことをしたというよりも、自分たちがもっとできることがあったはず…それを改善しなければならない。負けたときに個人のことを言うのは好きではないが、相手の2点目は悔しいものだった。フルハムが1人多くなったとはいえ、それほどプレッシャーをかけられていたとは思わない。だから、ちょっと簡単にやられてしまったと思う」
とフェリックスのパフォーマンスが素晴らしかっただけに、今試合での退場で今後3試合(クリスタルパレス、リヴァプール、フルハム)起用できなくなることに頭を抱えた。また、リーグ戦4試合連続で先発出場していたザカリアの怪我については、
「最初のチェックからすると、太ももの上部に問題がある。彼は、ボールをクリアしたときに少し痛みを感じただけだと思う…だけど怪我の程度について、まだ何か言うには早すぎる」
と軽傷の可能性があると示唆した。最後に、成績不振によりファンが不満を募らせている現状についてもコメントした。
「負けたんだから、サポーターに不満があることは理解できる。それは当たり前のこと。でも彼らのサポートに感謝しているから試合後に拍手を送った。簡単なことではないのは理解している。自分たちも苦しんでいるし、彼らも苦しんでいる。だから、彼らの失望を感じて、団結して、この厳しい時期を乗り越えることが重要だと思う」
【関連記事:カンテ&ジョルジーニョの契約が2023年夏に満了。トップチームに所属する選手の残り契約年数は?】
公式戦直近10試合で2勝7敗1分と厳しい成績だけに、サポーターも不安な気持ちなっている。全てが変わり、大きな成功へのプロセスを歩み始めたばかりだが、怪我人続出でここまで結果が出ない状況において、何かを変えなければ、このまま降格争いを行う可能性もある。
新オーナーのトッド・ベーリー氏は、MLBロサンゼルスドジャースの共同オーナーも務めているが、野球とサッカーの大きな違いは降格の有無。野球であればいくら成績が悪くても2部リーグに行くことはないが、サッカーは成績が悪ければどんどん下部リーグに落ちていくスポーツ。
これ以上怪我人を出さないために、早急にメディカル部門の体制を整えるなど、何か対策を行わなければこのまま勝ち点を落としていくはず。成績不振によるポッター監督の解任は簡単かもしれない。しかし、新たな監督が来ても今のチェルシーの状態で、勝利していくことはとてもとても難しい。内部体制を一刻も早く整えること…それが最重要になっている。
・チェルシーは直近の公式戦8試合で6敗(1勝1分)。これは、1993年12月以来となる8試合での最多敗北数に
・フェリックスはチェルシーでデビュー。また、チェルシーの選手として、プレミアリーグのデビュー戦で退場した最初の選手となった
- 前の記事
カンテ&ジョルジーニョの契約が2023年夏に満了。トップチームに所属する選手の残り契約年数は? 2023.01.12
- 次の記事
1点を守り切りクリスタルパレスに勝利したチェルシー。バディアシルのデビュー&ムドリク加入についてポッター監督がコメント 2023.01.16