終盤にジョルジーニョが得点も…後半ATに追いつかれてマンチェスターUと引き分けたチェルシー。コバチッチ投入の理由は?

終盤にジョルジーニョが得点も…後半ATに追いつかれてマンチェスターUと引き分けたチェルシー。コバチッチ投入の理由は?

2022年10月22日(日本時間23日)にプレミアリーグ2022-23シーズンの11試合目が行われ、チェルシーはホームでマンチェスターユナイテッドと対戦。結果は1対1の引き分けで、勝点1のみの獲得となった。

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スターティングメンバーは、ケパ、チャロバー、シウバ、ククレジャ、アスピリクエタ、ロフタスチーク、ジョルジーニョ、チルウェル、マウント、スターリング、オーバメヤンでフォーメーションは3-4-2-1。

サブメンバーは、メンディ、チュクエメカ、ギャラガー、コバチッチ、ザカリア、ハヴァーツ、プリシッチ、ツィエク、ブロヤ。なお、クリバリはブレントフォード戦で膝を痛めたため欠場となった。

ポッター監督就任後、公式戦5勝2分と勝点を積み重ねているチェルシー。前節トッテナムを下し、勢いに乗っているマンチェスターユナイテッド相手にどのような戦いを見せるのかに注目が集まった。

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しかし序盤からチャンスを作ったのは、マンチェスターユナイテッド。前半9分には高い位置まで攻撃参加したルーク・ショーが鋭いグラウンダーシュートで最初の決定機を作り出すと、前半13分にはボックス付近でアントニーが得意の左足でシュート。これらはケパが好セーブを見せ、ピンチを防ぐ。

防戦一方となっていたチェルシーは、前半36分にククレジャを下げコバチッチを投入。フォーメーションも4-4-2のような布陣にして、中盤を厚くした。

この交代が功を奏し、チェルシーはボールを保持できる時間が増え、ジョルジーニョがフリーでボールを回すことができるようになった。パスもボックス付近まで繋がるようになり、スターリングやオーバメヤン、マウントが攻撃できる時間を作ったが、前半は枠内シュート1本のみで終えた。

後半に入ると、チェルシーが主導権を握る時間帯が増えるが、マンチェスターユナイテッドもリサンドロ・マルティネスを中心に守備を固め、攻撃面は上手く機能しない。そこで、後半29分にプリシッチ、同34分にはブロヤ&チュクエメカを投入し、攻撃の流れを変えようと試みた。

すると、後半39分にチェルシーのコーナーキックの場面でブロヤとポジションを争ったスコット・マクトミネイが抱えて倒してしまうと、このプレーに対して主審はPKの判定。プレッシャーのかかる場面でキッカーを務めたジョルジーニョは、相手ゴールキーパーデ・ヘアの逆サイドとなる右サイドに完璧に蹴り、終盤に先制に成功。

このまま試合を終わらせたかったチェルシーだったが、後半45分+4分に左サイドからショーが浮き球のクロスを入れると、ゴール前で競り勝ったカゼミロがヘディングシュート。これをケパが見事な反応で触ったものの、左ポストの内側にあたりボールはゴールラインテクノロジーによってギリギリでラインを割っていたと判定。土壇場でのゴールが認められ、1対1の引き分けで試合が終了した。

試合後ポッター監督は、

「最初の20分間は、マンチェスターユナイテッドがより良く、あまりにも簡単に攻撃を組み立て、チェルシーを追い詰めていた。そこで少し調整して、中盤にもう1人(コバチッチ)入れて、マンチェスターユナイテッドにプレッシャーをかけて、攻撃を阻止し、自分たちの攻撃を組み立てようとした。それが自分が持った感覚で、簡単な決断ではなかったが、そこから試合はうまくいったと思う。もちろん、後半に失点してしまったことは残念だけど、試合の流れからすれば、勝点1が妥当だと思う。試合に勝つために十分なことができなかったと思うけど、選手たちの努力は素晴らしいものだったし、彼らのことを誇りに思う」

試合中に戦術を変えたことで、そこからは上手く機能したが、勝点3に値しない内容だったと認めた。また、途中出場から試合の流れを変えたコバチッチについては、

「彼は今シーズンずっと膝を痛めている。そしてスケジュール的にも水曜日と土曜日に試合があるから、彼が全試合に出場するのは不可能なんだ。もっと出場時間を短くするつもりだったが、いろいろなことが重なって、彼はピッチに立つことになった。彼のクオリティはもちろん分かっているけど、同時に選手の状況も考慮する必要がある」

とコンディションが万全ではないことを明らかにした。

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最後に、ケパの後半ロスタイムでの失点について言及した。

「いいヘディングシュートだったし、ケパはファンタスティックなセーブをしかけたから不運だった。久しぶりに許したゴールだし、勝ち点2を失ってしまったのでがっかりしているよ。でも、ポジティブにとらえて、チームがやってくれたことを評価しなければならない。過密なスケジュールでやっているから一筋縄ではいかないけど、改善点もあるんだ」

と話した。今試合ではクリバリまでもが怪我で欠場と、ディフェンスラインの選手たちが多く離脱し、ククレジャをセンターバックに起用しなくてはいけない厳しい状態。中盤もカンテが長期離脱、コバチッチも体調が万全ではないことから、ターンオーバーを行うことも一苦労となっている。カタールW杯前のリーグ戦はブライトン、アーセナル、ニューカッスルユナイテッドと厳しい相手が続く日程。上手く勝点を獲得していかなければ、トップ4争いも厳しくなる。

・チェルシーはリーグ戦5試合連続でマンチェスターUと引き分け

・アスピリクエタは、リーグ戦333試合目の出場を達成。歴代3位の出場記録

・ケパのクリーンシート時間は623分でストップ