数的不利な状況からスターリングの2ゴールでレスターシティに勝利したチェルシー。ギャラガー退場の原因は?
2022年8月27日にプレミアリーグ2022-23第4節が行われ、チェルシーはホームでレスターシティと対戦。結果は2対1で、チェルシーが今季ホームで初勝利した。
スターティングメンバーは、メンディ、ジェームズ、シウバ、チャロバー、ククレジャ、ギャラガー、ジョルジーニョ、ロフタスチーク、マウント、スターリング、ハヴァーツでフォーメーションは4-4-2。
サブメンバーは、ケパ、アスピリクエタ、チルウェル、アンパドゥ、コバチッチ、オドイ、プリシッチ、ツィエク、ブロヤ。
開幕戦のエヴァートンは白星。2戦目のトッテナムとは引き分け、3戦目のリーズユナイテッド戦は3失点で完敗と、今節は勝利が必要だったチェルシー。クリバリが、リーズ戦でイエロカード2枚をもらい出場停止という状況の中で、トゥヘル監督は4バックを採用。そして、チャロバーが今シーズン初先発となった。
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試合は、前半からチェルシーが攻撃を積極的に仕掛ける展開に。前半11分には、ペナルティエリア内でロフタスチークがユーリ・ティーレマンスに倒され、PK獲得…かと思われたが、一連のプレーで背後からスルーパスを引き出したハヴァーツが、VARによりオフサイドとなり、PKは取り消しになった。先制のチャンスを逃したもののチェルシーは、前線からプレスをかけて得点を狙っていた。
しかし、前半28分にククレジャのパスミスからレスターがカウンター。抜け出そうとしたハービー・バーンズに対し、軽率に足を出してしまったギャラガーが、この日2枚目のイエローカードで退場。1人少なったチェルシーだったが、全員がしっかりと守備を行いながら、相手にチャンスを作らせず、前半を0対0で終えた。
後半に入ると、マウントに変えアスピリクエタを投入し、3バックに変更。攻守のバランスが良くなったことと、体力がある序盤で得点を奪うため、開始直後から攻撃に転じる。すると、後半2分に左サイドでボールを受けたククレジャが中央のスターリングへ。トラップから右足を振り抜くと、それが相手ディフェンダーの足に当たり、ディフレクトしたボールが大きな弧を描き、ゴール右上に吸い込まれ先制。スターリングは、チェルシーで初ゴールを記録した。
先制点を獲得したチェルシーは、後半18分に貴重な追加点をあげる。ボックス右寄りでボールを持ったハヴァーツが縦のスペースへ送ると、駆け上がってきたジェームズが、低くて速いクロスボールを相手ディフェンダーとゴールキーパーの間に出す。それをファーサイドに走り込んだスターリングが押し込み、今試合2得点目。10人となったチェルシーが、リードを2点に広げる展開になる。
しかし、その2分後にメンディのキックミスからレスターにボールが渡り、抜け出したバーンズへ。そのまま左足を振り抜かれゴール。チェルシーのリードは、すぐに1点となってしまった。
その後は数的優位のレスターが、右サイドからチャンスを多く作る展開に。そこを防ぐために、コバチッチと前線でのキープを期待してプリシッチを投入。それでも10人で50分以上戦ってきたチェルシーの選手たちのスタミナは厳しい状態になっていたが、経験豊富な守備のスペシャリスト、シウバとアスピリクエタを中心に守り切り勝利。スタンフォードブリッジは歓喜の渦となった。
今節は、トッテナム戦のレッドカードによりベンチ入りできなかったトゥヘル監督。試合後の記者会見で、こう試合を振り返った。
「最初の20~25分は完全にコントロールできていた。ロフタスチークのビッグチャンスもあったし、PKもわずかにオフサイドだったけど、微妙な判定だった。しかし、突然1人少なくなってしまった。コーナーキックから得点をするチャンスだったのに、ずさんなプレーをしたことで反撃を許した。そしてギャラガーの判断ミスで、大きなハンデを背負ってしまったんだ。(2点差となってからは)まったく不必要な失点を喫してしまったし、1点差になったことで相手にプレッシャーをかけられ、2つのビッグチャンスを与えてしまった。同点弾を決められなかったのはラッキーだったんだ。でも、スタジアムの中で試合の雰囲気を感じていたし、(スタンドにいたから)直接影響を与えることはできなかったけど、チームはまとまっていたし、勝利を手にしたことは嬉しかった」
と波があった試合でも勝てたことに安堵していた。また、この日2ゴールを決めたスターリングについては、
「彼の得点が必要だった。今日、チームはいつもよりアグレッシブにプレーをしたけど、1人少なくなってしまったので、彼に奮闘してもらう必要があったし、実際にそうしてくれた。今日のゴールは、チームに自信を与えてくれるものだったから、非常に重要だったんだ」
と評価。最後に、イエロカード2枚で退場になったギャラガーについて言及した。
「彼は自分のしたことに責任を持っているし、それが大きな間違いであったことを理解している。試合後に少し話したけど、ああいうことは誰にでも起こり得る。セットプレーが原因だから、彼だけの責任ではないし、今のところセットプレーからの攻撃がずさんなんだ。相手にチャンスを与えてしまうし、カバーリングの判断も悪いから、すぐに改善しなければならない。彼にとっては非常に悪い判定だから、もちろん彼は怒っている。前半の早い段階で試合がほぼ台無しになってしまったからね」
とセットプレーに原因があり、100%ギャラガーの責任ではないと話した。
ギャラガーにとっては、カンテが不在の間に結果を残したいという強い思いもあり、気合が空回りしてしまったように感じた。次節のサウサンプトン戦は出場停止になるが、一度リセットし、再度奮起してくることを願っている。
【関連記事:ローン先のクリスタルパレスで大活躍中のコナー・ギャラガー。順調に成長できている理由は?】
・スターリングはチェルシー移籍後初ゴールを記録。またスターリッジ、アネルカに続きマンチェスターシティ、リヴァプール、チェルシーのそれぞれでゴールを決めたリーグ史上3人目の選手
・チェルシーは2試合連続で退場者出す(クリバリ、ギャラガー)
・チェルシーは3試合連続で失点
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