2024-25シーズンからCLのフォーマットが変更し試合数が増加。チェルシーは最大で70試合を戦うことに!?

2024-25シーズンからCLのフォーマットが変更し試合数が増加。チェルシーは最大で70試合を戦うことに!?

2021-22シーズンも終盤を迎え、プレミアムリーグは5月22日に最終戦を迎える。チェルシーはレスターシティ、ワトフォードと残り2戦を残しているが、チャンピオンズリーグ出場圏内である4位以内が確定しており、来シーズンも欧州の舞台で戦う予定となっている。

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しかし、そのチャンピオンズリーグ(CL)が2024-25シーズンから新フォーマットになるとUEFAが発表した。UEFAのチェフェリン会長は昨年、欧州スーパーリーグ構想に対抗する形で、CLの新フォーマットを提案。批判的な意見も出ていた中、1年以上にわたる協議の末、承認されることになった。

大きく変わるのは、『出場チーム数』と『現行のグループステージ廃止』。今までのCLとは全く異なることになる。

まず『出場チーム数』は、32チームから36チームに増加する。新たに増える4チームは、UEFAの国別ランキングで5位の国のリーグ3位チームに1つ、予選ラウンドの通過枠を1つ増加、前シーズンのヨーロッパ大会で好成績を残した2つの国に対して、出場枠を各1つ追加する。

そして『現行のグループステージは廃止』され、36チームすべてが1つのリーグに所属し、各チームが10週の間に8試合(ホーム4、アウェイ4)をプレーする。対戦相手の決定方法は、クラブランキングや前年度の成績が考慮され、そのなかで上位8チームが自動的にノックアウトステージに進出し、9~24位までの16チームがラウンド16を懸けてセカンドレグ制(ホーム&アウェイ)のプレーオフで対戦。プレーオフに勝利した8チームを加えた16チームで、決勝トーナメントが実施される。

現在のCLは、決勝まで進むと13試合をこなすことになるが、新フォーマットになると最大で17試合を戦うことになるため、選手たちの負担がさらに掛かることになる。

今シーズンのチェルシーを見てみると、リーグ38試合に加え、CL10試合(準々決勝進出)、リーグカップ6試合(決勝進出)、FAカップ6試合(決勝進出)、UEFAスーパーカップ1試合、クラブワールドカップ2試合(決勝進出)と公式戦63試合を戦うことになる。チームだけで月平均6~8試合をこなす中で、代表に選出されている選手は、プラスアルファで試合数が増えていく。

仮に2023-24シーズンでチェルシーがCLを優勝した場合、現状のままで行くと2024-25シーズンは最大で70試合を戦わなければいけなくなる。今でも多くの怪我人が出ている中で、これ以上選手たちに負担を掛けるのはさすがに“酷”だ。

スーパーリーグ構想の騒動があった昨年の4月、トゥヘル監督はこの新フォーマットについてこう述べていた。

「スケジュールにさらなる試合が組み込まれる。それに興奮できるかどうかといえば難しいね。そして、スーパーリーグについて多くの議論があったから、私たちはCLの新しいフォーマットが用意されていることを忘れたんだ。(スーパーリーグは現場の声が反映されていないと批判されたが)UEFAはこのシステムについて監督や選手に尋ねたか?少なくとも私は聞かれていない。ネーションズリーグもあって、クラブワールドカップもある。我々は新しい大会をたくさん控えている。質より量を求めているんだろうね」

と、これ以上試合数が増えることに危惧している。なお、同フォーマットはヨーロッパリーグ(EL)、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)にも適応される予定だ。

試合数が多ければクラブの収入は上がるが、疲労困憊の選手たちのプレーの質は確実に低下する。来シーズンのプレミアムリーグは5人の交代制となるが、CL・EL・ECLでは、新フォーマット採用時に現行の5人交代制から7人交代制を導入しても問題ないのではないか。

UEFAが『最高の舞台で最高のパフォーマンス』を提供できるルール作りをしっかりと行わなければ、新たなリーグ構想が再び立ち上がる可能性も十分にある。