ギャラガーのミドルシュートが決まりクリスタルパレスに逆転勝利したチェルシー。ポッター監督はシウバのハンドについて言及

ギャラガーのミドルシュートが決まりクリスタルパレスに逆転勝利したチェルシー。ポッター監督はシウバのハンドについて言及

2022年10月1日にプレミアリーグ2022-23シーズンの7試合目が行われ、チェルシーはアウェイでクリスタルパレスと対戦。結果は1対2で、チェルシーが勝利。今シーズンリーグ戦4勝目を挙げた。

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スターティングメンバーは、ケパ、ジェームズ、シウバ、フォファナ、チルウェル、マウント、ジョルジーニョ、コバチッチ、ハヴァーツ、スターリング、オーバメヤンでフォーメーションは4-2-2-2。

サブメンバーは、ベッティネッリ、アスピリクエタ、チャロバー、クリバリ、ギャラガー、ロフタスチーク、プリシッチ、ツィエク、ブロヤ。なお、カンテとメンディは怪我の回復期にあるため欠場。加えて、ククレジャとチュクエメカが病気のため欠場した。

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チェルシーは、8日に崩御したエリザベス女王に敬意を表し、フルハム戦とリヴァプール戦が延期。その間に、ポッター氏が新監督に就任するなど、目まぐるしく展開の中、約1カ月ぶりにリーグ戦に挑んだ。

ここまで3勝1分2敗と不安定な戦いを見せていたが、指揮官が変わってもその流れが止まることはなかった。試合開始7分に、右サイドからジョルダン・アイェウがアーリー気味のクロスを上げると、オドソンヌ・エドゥアールに上手く合わせられ、リードを許す展開になる。その後も自陣でのボールロストから何度かチャンスを作られるシーンがあり、失点しても全くおかしくない時間が続いていた。

試合の決定的なシーンとなったのが、前半34分。アイェウがチャージし、シウバがボールを奪われた時に、倒れたシウバが転がりながら手でボールをはじいた行為にイエローカードが出された。しかし、これがレッドカードの可能性があるとしてVARに。しかし判定は覆らず、フィールドに残ることを許された。

そして、その4分後には、前線に上がっていたシウバがロングパスを頭で落とすと、オーバメヤンが反転しながら右足でボレーシュートを放ちゴールイン。シウバにレッドカードが提示されなかったことで、チェルシーは前半のうちに同点に追いつくことができた。

後半に入り、改善されたのが守備のミス。集中を欠いていたパス回しやフォファナの意識も変わり、クリスタルパレスに大きなチャンスを与えない守りを見せていた。

しかし、攻守のバランスを重視した配置の中、攻撃も上手くいかず、途中からロフタスチーク、ブロヤ、ギャラガー、プリシッチを投入するも無得点のまま試合終了…かと思われた後半45分に、ボックス左手前でプリシッチからボールを受けたギャラガーが相手ディフェンダーを1人かわして、右足を振り抜く。この強烈なシュートがゴール右上に吸い込まれ、逆転に成功。このまま試合が終わり、チェルシーは敵地で貴重な勝ち点3を持ち帰ることに成功した。ポッター監督は、

「アウェイでは、いいスタートを切ってもすぐに失点し、勝ち点を稼げないというパターンが続いていた。でも選手たちはプッシュし続けた。どちらにも転ぶ可能性があったけど、それだけここで勝つことは難しいということ。だが、個人的にも初勝利を挙げることができて良かった。(チェルシーの指揮官になり)プレッシャーと期待が高まっているけど、それが挑戦した理由であり、ここにいる理由なんだ。幸いにも、まずまずのスタートを切ることができたけど、まだまだ先は長い」

とチェルシーの監督に就任後、公式戦初勝利を手にしたことを喜んだ。続いて、オーバメヤンとギャラガーのゴールに言及した。

「オーバメヤンはプレミアリーグのレベルに達するために懸命にコンディションを整えてきた。本当に感心しているし、フォワードは皆、得点することが重要だというだろうし、我々にとっても重要なゴールだったんだ。そして、ギャラガーの(決勝点は)素晴らしい一撃だった。彼はクリスタルパレスに敬意を抱いているだろうけど、今はチェルシーの選手であり、チームにとって素晴らしいものになった。ギャラガーも含めて、ベンチから入った選手に満足している。彼らには(今後も)試合でインパクトを与えてほしいし、今日は実際によく応えてくれた」

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と得点を決めた2人の選手を評価した。また、シウバのハンドシーンとケパのパフォーマンスについて、こう答えた。

「おそらく(レッドカードは)50/50で、今回はチェルシーの望む判定になった。ゴールから遠かったこともあったし、ディフェンスもリカバーできたかもしれないけど、ビエラ監督のフラストレーションも理解できる。またケパは2つほどビッグセーブをした。彼の貢献は本当に重要だったんだ。選手にはステップアップをして、パフォーマンスを発揮することが必要だけど、彼はそれをやってくれた」

とメンディが怪我で不在の中、ケパの評価が上がり、今後の正ゴールキーパー争いが楽しみな展開になってきた。最後に、ザルツブルク戦での3バックから4バックに布陣を変更した理由について明かした。

「ククレジャが欠場したので、この試合では4バックの方がいいと思った。変化には気をつけなければならないし、どのようにプレーするかは一貫性が必要なんだ。ただ、これから6週間と少しで12試合もあることも考慮しなくてはならないから、セレクションの一貫性を保つのは難しくなる。だから勝てると思う選手で、チームを構成していかなくてはいけない」

とワールドカップ前の12試合で、いかにコンディションの良い選手を選んでいくかが鍵になると話した。

この試合は勝利こそできたが、試合内容は‟素晴らしい“とはいえない内容で、シウバの件がレッドカードになっていれば敗戦していた可能性も十分にあった。ストライカーがゴール決めたことは朗報だが、得点力不足を解消していかなくては、この先も苦戦は続いていく。

次戦は、チャンピオンズリーググループステージのミラン戦(ホーム)。ここまで2試合戦い、勝ち点1の最下位に沈んでおり、勝利が必須の一戦となっている。

・ポッター監督はチェルシーでの公式戦で初勝利

・オーバメヤン&ギャラガーがチェルシーで初ゴールを記録

・チェルシーはリーグ戦2連勝

・チェルシーは公式戦8試合連続で失点中