枠内シュート1本でアーセナルに敗れたチェルシー。マウントの起用方法、アーセナルとの差についてポッター監督が言及

枠内シュート1本でアーセナルに敗れたチェルシー。マウントの起用方法、アーセナルとの差についてポッター監督が言及

2022年11月6日にプレミアリーグ2022-23シーズンの13試合目が行われ、チェルシーはホームでアーセナルと対戦。結果は0対1で、チェルシーの敗北となった。

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スターティングメンバーは、メンディ、アスピリクエタ、シウバ、チャロバー、ククレジャ、ロフタスチーク、ジョルジーニョ、マウント、ハヴァーツ、スターリング、オーバメヤンでフォーメーションは4-2-3-1。

サブメンバーは、ベッティネッリ、クリバリ、ギャラガー、ホール、コバチッチ、ザカリア、プリシッチ、ツィエク、ブロヤ。なおクリバリ、フォファナ、ジェームズ、カンテ、ケパ、チルウェル、チュクエメカは怪我のため欠場となった。

前節のリーグ戦は、ブライトンに4失点と大敗を喫したチェルシー。カタールW杯前最後のスタンフォードブリッジでの試合は、好調アーセナルとの一戦となった。

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前半序盤から、チェルシーはアーセナルのハイプレスに苦戦。守備に回る時間が多く、ディフェンスラインからロングボールを前線のスターリング、ハヴァーツ、オーバメヤンに供給し、カウンターのチャンスを作ろうとするが、少人数での攻撃は機能せず、すぐにアーセナルにボールを回収されてしまう。

主導権を握るアーセナルは、ガブリエル・ジェズスのヘディングなど決定的なシーンを作るが、チェルシーの守備陣が何とか踏ん張り、無失点で前半を終えた。

前半同様、後半に入っても守備に時間を費やすことになったチェルシー。後半18分にはアーセナルの右コーナーキックのボールがゴール前の密集を通り抜け、それをガブリエウ・マガリャンイスに合わせられ失点。

防戦一方のチェルシーは、ブロヤ、ギャラガー、コバチッチ、プリシッチらを投入するも攻撃は上手く機能せず、0対1で敗戦。枠内シュートは1本のみと寂しい内容でカタールW杯前最後のスタンフォードブリッジでの試合を終えた。ポッター監督は、

「もちろんパフォーマンスには不満がある。言うのは良くないが、アーセナルは調子が良く、勝利に値するチームだった。ただ、2つのチームがどのような状況にあるのかを考慮すべきだ。アーセナルは良いスタートを切り、3年間一緒にプレーし、お互いを理解している。一方でチェルシーは、プロセスを開始したばかりで、キープレイヤーの怪我に関するいくつかの問題もあるんだ。白熱したロンドンダービーにしようとしたが、クオリティが足りなかった。選手たちは努力していたし、やりたいことのアイデアはあったが…それを実行できなかった。相手陣内で3対3や4対4といった状況もあったけど、ラストパスが足りなかったし、攻撃の組み立て方を見ても、流動的でなかった。理由はいろいろあるけど、そこを改善しなければならない。2チーム間の自信、チーム力、連携の差は明らかだったんだ」

とアルテタ監督が3年間かけて構築したアーセナルとの差がはっきり出たと話した。また、消化試合となったCLディナモザグレブ戦でマウントなど主力選手を起用した理由については、

「マウントは試合に出たがっているし、リズムに乗ることを好む。終わった後に反省して違う判断をすることはいつでもできるけど、彼はプレーをしてリズムに乗ることを求めていた。また、その試合で怪我をしたチルウェルは、想像の通り落ち込んでいる。W杯を欠場することは、どの選手にとっても悪いニュース。周りはただ、彼の体調を整え、強くなるよう支えるだけだ。(大きな怪我があったため)出場する試合数は管理してきたし、無理をさせないように努めてきたから、彼にとってもチームにとっても大きな痛手となった。

ただW杯の中断が、私たちを助けてくれると思う。2、3人のキープレイヤーは戻ってくる予定だからね。多くの試合、怪我人の多さという点では嵐に見舞われたという感覚だよ。対処しなければいけないことは山ほどあるんだ」

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主力選手7人が欠場という中、CLディナモザグレブ戦でもターンオーバーを行えないほど苦しい状況にいるのは事実。ただ、苦戦していたマンチェスターユナイテッド戦(10月23日)では、ククレジャを前半36分に変えフォーメーションを変更し、試合の流れをチームに持ってくるような大胆な采配で局面を変えていた。

しかしブライトン戦、アーセナル戦と劣勢に立たされていた中、最後までチームのパフォーマンスを改善できなかったポッター監督には、一抹の不安がよぎる。カタールW杯前までに残り2試合。マンチェスターシティ(EFL)、ニューカッスルユナイテッド(PL)と厳しい相手が続き、もしニューカッスルユナイテッドに敗れればリーグ3連敗となる。

リーグ3連敗は2015年11月以来となり、そのシーズンはモウリーニョ氏が途中解任され、リーグ10位と近年で最も成績が悪かった年。全ての事柄が一新され、まだまだ混乱の中にいるチェルシー。新オーナーは、中長期的なビジョンでポッター監督を招へいしたと発表したのだから、成績が悪くなっていったとしてもシーズン途中での解任だけは絶対にやめてほしい。

・チェルシーはリーグ戦のホームアーセナル戦で3連敗

・チェルシーはリーグ戦2連敗。これは2020年12月以来の出来事

・チェルシーは5試合連続で失点中